Sony Ericsson A1402S

Photo: A1402S + 変なキリン 2004. Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

Photo: "A1402S + 変なキリン" 2004. Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

「ベッカムもボーダフォン」

だと言うので、ボーダフォンにしてみたのだが、あんまり良い思いをしなかった。考えてみれば、俺はベッカムに興味は無い。買った端末は史上最強の PDC こと J-SH53 だったが、そのあまりに謎なインターフェイスには全く馴染めず、また、でかすぎて持ち歩く気が薄れる品であった。

ということで、世代コータイすることに決定。3G での実績が豊富な au で、機種は、「多機能携帯へのアンチテーゼ」を謳う、Sony Ericsson A1402S である。また、SONY か。で も、「機能を積極的に削る」ということを主眼にしている端末は、au ではこれしか無い。しかも、毎回モックもろくにさわらずに、たいした考えもなく端末を撰んできたことを反省して、今回はちゃんと情報を収集し、実機も (モックではなくて電源の入っているもの)もさわってみた末の選択である。実機をさわってみると、実は、シャープ並にありえないインターフェイスの端末は 結構あることが分かった。「メインメニューがお花になっていて、メニューを選択するといちいち花が咲いて、中から項目が現れる」なんて端末使えるか。


ところで A1402S を今買うとなると、これはまた微妙な話になる。この携帯、発売から 3ヶ月ぐらい経っているので、怪しげな通信販売の販路だと 1円とか 500円とかで手に入る。しかし、市中の量販店では 13,000円程度、FC 系の代理店で 4,000円ぐらいになっている。買うところで買えば、1円で買えるものを、いくら 18%ポイント還元と言われても、1万で買うのはどうなのか。かといって、もう自分の中では一刻も早く使っていきたいモードになっている。目をつぶって、 諭吉を捨てるべきなのか。

しかし、今日は今月最後の週末。締めは近い。数字を積みあげたい現場の状況を考えれば、多少の無理も利くのではないか、と大人的目論見を持ってお店 へ。でも、全然ダメ。割と売れてるらしいこの端末は、どこも 1万オーバーの価格だ。暑いし適当に買って帰ろうかなー、別に安くなきゃだめって訳でもないしなー、暑いしなーと諦めかけ、最後にたどり着いたとある量販 店。その店頭に飾られた A1402S を見ると値段が書いてない。「お尋ねください」とある。
「これ幾らですか?」
「幾らがいいですか?」

そう来たか!
「1円」
「じゃあ、1円でいいです」
「!まじ」

1円で買うと、1円のポイントが戻って来た。なるほど、そういう風に計算されるのか。受け取りに行くと、頼んでもいないのに、手提げ袋に変なキリンみたいなののヌイグルミが押し込まれていた。モノが安いのには理由があるわけだけど、妙に、お買い得な感じ。


で、A1402S を使ってみての感想は、携帯というよりも、PC というよりも、VAIO っていう感じだと思う。ジョグダイヤルはあまり好きではないのだが、ジョグダイアルの使用を前提にソフトウェアが組まれているから、それはそれで使いやす い。少なくとも、Clieなんかよりは、よっぽど良い。機能が少ない割に、搭載されている CPU が速いので、動作は機敏。POBox & モバイル Wnn V2 の予測変換も快適だ。機能が少ないといっても、話すことしかできないわけではなくて、GPS 以外のものはだいたい入っている。その代わりに、カメラがメガピクセルじゃないとか、スペック部分で落とすところは落としてある。このバランスは、U10 の時に感じたのと似ているかもしれない。余裕をもって技術を使うことで生まれる、バランスと快適さ。SONY って、機能を削ったものを作ると、なかなか良い仕事をする。

なお、QVGA 液晶は J-SH53 に比べると明らかに暗い。それは、初代 Clie 以来の、SONY の伝統なのか。(あるいは「液晶のシャープ」と比べること自体が間違っているのか)

注1:シャープ端末のインターフェイスは個人的に合わないのであり、合う人も居るんでしょう。念のため。
注2:例えば、発信履歴が、←の長押し、というシャープのインターフェイスは、個人的にあり得ないと思っている。長押しは、そうした頻度の高いオペレーションのトリガーに組み合わせるべきアクションでは無い。
注3:A1402S はもともと女性ターゲットで開発された。ギャル携帯とでも何とでも呼んでくれ。ちなみに、企画担当者の元木杏奈さんがえらく可愛いとか、そういう部分でも何故か話題になっている。

見た目は最悪、値段も最低、でも音は良いオススメのヘッドフォン

Photo: the plug 2004, Sony Cyber-shot U10, 5mm(33mm)/F2.8

Photo: “the plug” 2004, Sony Cyber-shot U10, 5mm(33mm)/F2.8

日本のヘッドフォンのほとんどは、音なんかどうでも良いと思っている。なんとかダイアフラムだとか、なんちゃかコア採用だとか、スペックとパッケー ジはふかしまくっているが、音には関係ない。(Digital とか書いてある、意味不明なものもあるが、思いっきりアナログ入力じゃねーか)選べるデザインとか言っているが、外装にかけるコストの分、肝心のユニットが安物になってるんじゃないのか。

ということで、見た目は最悪、値段も最低、でも音は良い KOSS というアメリカのメーカーのものを僕は好んで使っている。もともと、このブランドは音楽鑑賞を趣味にしている同僚(月に数十枚単位で CD を買ってこそ、音楽鑑賞を趣味と言うことができる)に教えてもらったものだ。その人の耳は確かだから、信用して買いに行ったのだが、そのあまりの見た目の 安っぽさに正直引いた。でも、実際、音は良かった。


その KOSS の中でも、隠れた人気商品が、この the plug。見た目ばっかりで、雑音しかしない変な日本製インナーヘッドフォンとは違う。そりゃ、パッケージは酷い。意味が分からない。でもって、色のセンスも悪いし(シルバーとパープルのツートンカラーだ!)、ダクトなんて、見るからに適当にニッパーで切りました、みたいな仕上げだ。(左右で長さが違うのはザラだ)まあ、日本製品の仕上げクオリティーから見ると、パッケージに入っている段階で既に、「ゴミ」にしか見えないわけだが、やっぱり音は良い。

幾ら音が良くても、遮音がダメだと耳が悪くなるばかり。で、この製品の遮音ギミックは、ダクトにできそこないのイヤーウィスパーみたいなウレタンを はめ込む形になっている。高度なギミックでもなんでもないが、これは確かに効果的。例えば、ジェット機の「ゴーーーーーッ」というあの音も、かなり軽減さ れる。BOSE のクワイエットコンフォートなんて(効果的な製品だけど)いちいち持ち歩けるかバカ、と日頃毒付いているマイレージ貯まりすぎの人たちにもピッタリだ。なお、ウレタンは交換部品詰め合わせセットが別売されているから、へたったら交換すればいい。中からの音も遮断するので、周囲にシャカシャカ音が漏れる心配 もない。


この商品、どこでも売っているわけではないが(むしろ、ほとんどどこにも売ってない)ヨドバシカメラには、割とあるようだ。しかも、価格は驚きの 1,980円だから、ちょっと試してみるのも悪くないと思う。ちなみに、僕はそれまで、8,000円ぐらいの国産のやつを使っていたけど、それよりは全然良いよ。


注1. エージングすると音が変わるので、買ってきていきなり聴いて、「こういう音か」とか思わないように。
注2. 低音が割と強めに出ます。そういうのが嫌いな人には向きません、また、カラレーションは強い方だと思うので、これまた、そういうのが嫌いな人には向きません。

45日目でiPod死亡

ThinkPad を巻き添えにして完全に息の根が止まり、「呪いの白い小箱」と 化した iPod は宅配業者の手によって引き取られ、修理に送られていった。IBM のピックアップを頼んだ時は、ノート PC 専用の回収 box に詰められて「凄いな?」と関心したが、iPodは廃棄スポンジにしか見えない緩衝材に挟まれ、拾った空き箱にしか見えない小振りの段ボールに詰められ、 送られていった。不安だ。

ちなみに、宅配便のドライバーは、伝票の品名を書き込むところで凍り付いて
「すいません、、これはいったい、何なんでしょうかね??」

と質問していた。うん、、何なんだろうね、この小箱は、、。


今は、iPod のトラブルシュートの過程で、ボロボロに崩壊し、再インストールの憂き目にあった ThinkPad(いつも羊ページを書いているマシン) と格闘中。そもそも Windows 版 iTunes が出て、新しいファームウェアも出て、そろそろメインテナンスするかと思ったのが運の尽き。iPod ったら、なんだか接続認識しないし、アンマウントできないし、マニュアル通りに強制的に切ったら二度と上がらないし。感想としては、「なんちゅう、恐ろし い製品だ、いや、もはやこれは製品なのか?」

それでも、昔 Apple ユーザであった経験を生かして(ロジカルなワークアラウンドよりも、常に、信仰に裏打ちされたキーコンビネーションがポイント)復旧を計ったのだが、様々 なツールのインストールと、iPod の強制マウント・アンマウントの繰り返しにより、iPodの復旧というよりもむしろ「Windows XP が壊れました。」

つらい、、。


ちなみに、iPod が使えないと存在意義が半減するという噂の iTunes for Windows は、とてもできが良い。でも、ライブラリ機能の使い勝手と、ビジュアライゼーション(音に合わせて絵が変わるやつね)のセンスの良さは、今、 Windows 上で使えるメディアプレーヤーの中で最高のレベルにある。P4 で動くと、安いし、速いし、とてもいい。


注1:iTunes はまだ英語版しかないから、保証外だろ、という指摘もあるでしょうが、トラブったのは iTunes にたどり着く前のところです。まだ、ファームアップデートもなんにもしてないのに、、。
注2:iPod(dock版)は思ったより音が良いのと、充電もあまり面倒ではないので、気に入ってはいるのです。