引き続き、 LS-5000とVueScanの話

Nikon Film Scanner LS-5000EDとの格闘は続く。

カラーポジとカラーネガについては、付属のNikon Scanでなかなか良い結果が出た。しかし、モノクロネガがダメ。SCSIカードがささっていたときに出ていた縦縞が再現してしまい、悩む。

VueScanでスキャンすると、発生しないのでそちらを使おうかと思ったが新たな問題が。ストリップフィルムアダプタのSA-21を使った際に、auto frame offsetが正しく検出されないのだ。この問題は、SA-21に絡んで、LS-4000の頃から存在するらしい。実はSA-21のガイドフレームはフィルムの上下数ミリに被っている。そのため、ネガティブフィルムのモードでスキャンすると、上下部分は完全に露光した状態(ネガが真っ黒だから)にスキャンされる。そうすると、スキャンソフトからは、上下が完全露光して、コマ間だけが未露光の状態に見える。VueScanはそのアルゴリズム上、上下左右に未露光の部分が無いと、正常にframeを認識してくれない。このため、ネガティブフィルムをバッチスキャンしようとすると、frame offsetが狂ってしまうのだ。

と、長い説明になってしまったが(いろいろ海外のフォーラムをまわったりして調べた、、)、ようはバッチスキャンするときに、コマの位置合わせを手動で行わないといけないのだ。これは結構面倒。この問題は、VueScanのサポートでも何度も取上げられており、version 8.xではかなり改善されたと言われているが、事実として、SA-21 + VueScan 8.3.83 + Kodak 400TXではauto frame offsetは効かない。解決策として某掲示板に書かれていた最後の手段は、SA-21のフレームの上下を削る(!)というもので、これならVueScanもきちんとフレームを検出してくれるそうなのだが、、。削るって、、。


では、機械的にframe offsetの自動検出はできないのかというと、Nikon Scanでは検出してくれる。だからアルゴリズムを変えればできないことは無いはずなのだが、、。

ということで、Nikon Scanでまともにモノクロネガがスキャンできないか、再度挑戦。ノートPCにNikon Scanをインストールしてみると正常にスキャンできるので、デスクトップ側になにか問題があるのだと思われる。ASPIドライバのせい?あるいはSCSIカードのドライバが残っている?などいろいろ悩んで、ふと、再度スキャンしてみたら、普通にできた。何故治ったのかは不明。やっぱり機械ものというのは根気だなと思う。

さて、Nikon ScanとVueScanのモノクロネガのほぼ同条件(Digital ICE無し、4000dpi、2パス、AF有り、16bit)でのスキャン結果を比べてみると、VueScanの方が、ヌケが良い。グレインノイズも、ほどよい。VueScanの手間をとるか(つきっきりになる)、Nikon Scanの便利さをとるか、難しいところだ。

いずれにしても、これで後はコダクロームだけか。

Nikon フィルムスキャナ SUPER COOLSCAN 5000 ED

フィルムスキャナを買おうか、という人が居たので、ふと今はどんな機種が出ているのだろうと調べてみた。そうすると、なんと Nikon と Epsonぐらいしか現行機種が無い。デジカメ全盛の影で、フィルムスキャナもまた、廃れていく製品というわけだ。

それはそれとして、今まで使っていたフィルムスキャナMinolta DiMAGE Scan Elite も気がつけば1999年の製品であり、これが壊れてしまうと、次が無いかもしれない。なんといっても、光源が蛍光管。これが切れたら、もうおしまいだ。

さて、数少ない現行機種の中のミドルレンジ(AFやDigital ICEが付いているという意味で)はNikon SUPER COOLSCAN 5000 EDで、光源は時代の流れでLEDになっている。DiMAGE Scanで猛烈に面倒な、フィルムホルダ方式ではなく、自動ローディングでバッチスキャンが可能だという点がとても魅力。それに、DiMAGE Scanが苦手にしているネガカラーフィルムの色再現もなかなか良さそうだ。

ということで、気がつけば、バッタ屋げなネット通販で購入していた。「初期不良対応はしません。メーカー修理になります」と力強く書いてあったのが気にはなるが、まあいいか。あまり当てにしていなかった在庫有りの表示はちゃんとしていて、振り込んだ当日に発送、翌日到着した。


が、ここからが長かった。フィルムスキャナは、可動部品と光学部品のカタマリだから、トラブルに遭う人も多いと思うので、詳しく書いておく。

開梱して早速接続してみる。接続はUSBなのであまり気を遣わないで良くて楽だ(後に、本当に純粋なUSBデバイスなのか?という疑念がわくことになるのだが、、)。スキャンには、付属の純正ソフトNikon Scanか、その道でよく使われているシェアウェアのVueScanが利用可能だ。Nikon Scanは最新版が同梱されていたが、最初に旧版がインストールされ、それから自動的に最新版へのパッチが当てられるので、少々戸惑う。

ドライバと、スキャンソフトウェアをインストールしたが、ここでトラブル。LEDが高速点滅し、Nikon Scanの立ち上げ時に「ハードウェアエラー」の不吉な表示が。デスクトップと、ノートPCの両方で試しても同じ状態だったので、PC側の障害では無さそうだ。しかも、ストリップフィルムを読み込ませると、「コマ数が不正です」のエラーが出る。kakaku.comの掲示板を見てみると、初期不良の予感が、、。

早速サポートセンタに電話をしてみると、USBケーブルを外し、フィルムマウント用のアダプタも外して起動して欲しいとのこと。それでもLEDが高速点滅する旨を告げると、「申し訳ないのですが、それはハードウェアの故障と思われますので、、」いきなりサービスセンター送りになった。送料は自腹。症状と、返送先、保証修理にならない場合は事前連絡、の3点を申し送り事項にして添付し、送付した。やれやれ。送料を考えても、まだ量販店で買うよりは安いが、光学機器はやっぱり初期不良交換に応じてくれる所の方が良いな。


数日後、Nikonのサービスセンタから、荷が届いた旨と、保証範囲で修理着手したとの封書が送られてくる。返送予定日も書いてある。こうした対応は好感が持てる。そして1週間、Nikonのでかい箱に緩衝材を多量に詰め込んで、修理品が到着。修理内容は、基盤とスキャンモジュールの交換、まあ、中身全取り替えだ。シリアルは同じだったので、代替品ではないようだ。

さて、USBケーブルを外した状態で、起動してみる。LEDはゆっくり点滅し、高速点滅しない。修理はちゃんとできたようだ。では Nikon Scanを起動してみる。早速スキャンしてみると、プレビューは良いのだが、本スキャンの画像がボロボロだ。縦に細かくオレンジ色の筋が入ってしまい、明らかに画像が崩れている。

暫く悩んだが、Nikonのサポートページに、SCSIアダプタとの相性でプレビューが崩れるとの症状が書かれているのを発見。僕が使っていたのは、Adaptec AHA-2940AUであり、プレビューは正常にできているが、それでも念のためにSCSIアダプタを抜いてみた。すると、本スキャンの問題は解消された。一応USBデバイスとして動作はしているようだが、中身には、何かSCSI時代のお作法が残っているのかもしれない。

で、さらにもう一点、問題が。VueScanの方が起動してくれない。どうも、あるDLLのロードで失敗している模様。webを検索していくと、Hewlett-PackardのTWAINドライバと協調するように作られているという記述があり、それならばと、HPのプリンタドライバを削除したら、VueScanも起動するようになった。これだと、デスクトップからプリンタが使えなくなってしまうので、なんとか同居できる方法を探さなくてはならないのだが、、。これはまだ未解決だ。

ここまでやって、どうにかスキャンできるようになった。スリップフィルムローダを使ったバッチスキャンはとても便利だし、DigalICE4も強力。色のバランスなども、LED光のお陰か、ほとんど調整無しで取り込める。設定を追い込まなくても、バランスのとれたスキャン結果を得ることができるのは助かる。スキャナも進歩してるんだな、という感じ。

詳しい使い勝手などは、もう少し使ってから改めて書いてみたい。

肉。

Photo: 岩塩焼の肉 2006. Japan, Contax i4R, Carl Zeiss Tessar T* F2.8/6.5.

Photo: "岩塩焼の肉" 2006. Japan, Contax i4R, Carl Zeiss Tessar T* F2.8/6.5.

肉。

塩の味がする。