酒を飲まずに歩く夜の街は

Photo: “Whiskey bottles in midnight light.”
Photo: “Whiskey bottles in midnight light.” 2006. Tokyo, Japan, Zeiss Ikon, Carl Zeiss Biogon T* 2.8/28(ZM), Kodak 400TX.

酒を飲まずに歩く夜の街は、以前よりはよそよそしく、入るべき店の幅は狭くなった。

といっても、酒を飲んで失われる人生の時間を考えたら、やはり戻りたいとは思えない。

かつて、そういう世界があって、そこにどっぷりな住人ではあった。そして、いつまでもそこに居続ける必要は無いのだろう。


暗い街路に面したドアの向こうから、熱気とかすかな煙草の臭いが流れてくる。いや、やっぱり嫌かなと思う。透き通った、はっきりした目で見る夜の景色は、酒の霧に煙った色とはまた違う光を持っている。

仕事に飽いて、なだれ込むように酒場に入って、ウイスキーをあおる。そうして、やっと肩の力が抜ける。そういう句読点のようなものとしての酒場は、確かに今でも良いなと思う。しかし、時代は変わった。いつものバーのマスターは、僕の注文からは、アルコールを抜くようになった。

大陽と、ゲートブリッジ

Photo: “Friends.”
Photo: “Friends.” 2025. Tokyo, Japan, Richo GR, GR Lens 18.3mm/F2.8.

葛西臨海公園。大陽と、ゲートブリッジが見える。

見覚えのある景色に、少し先まで歩いて見る。確か、右手遙か向こうに風力発電機が見えた。しかし、あの大きな羽は見えない。その下に広がる丘も見当たらなかった。今はただ、東京湾ゲートブリッジがみえる。

インド人が3人、はしゃぎながらセルフィーを撮っている。年をまたいで出張中といったところだろうか。どこの国に行ってもブレない文化。それが、かえって心地よいというか、微笑ましくみえる。


ある時、冷たく、絶望的な気分でこの浜に立っていた記憶がある。でも、景色も時代も、すっかり変わっていた。

釣り人を眺める

Photo: “Quiet pond.”
Photo: “Quiet pond.” 2025. Tokyo, Japan, Richo GR, GR Lens 18.3mm/F2.8.

野球を眺めるみたいな感じで、釣り人を眺めている。結構、入れ替わりがあって、ずっと釣っていられる人というのも、実はいないのかもしれない。

権米衛でおにぎり3個、唐揚げ3個を買ってきた。おにぎり3個が、今は限界か。そんなに食べられない、唐揚げが良い仕事をする

  • 南高梅おにぎり
  • 焼きたらこおにぎり
  • シラスと漬物みたいなもののおにぎり
  • 唐揚げ

今この瞬間を生きる、という意味では、今この瞬間は、おにぎりに生きている。冬の陽に寒さが緩んだ水辺の寂寥感。


この目の前の釣り人は釣れているのだろうか?そもそも釣る気があるのだろうか。

公園や庭園に行くときには、デザートも買う事にしている。カロリーは酷いが、昼間からビールを飲むわけではないのだから、良いだろう。それでも、発酵バターカステラ11個は多く、最後少し飽きた。

釣り人は、荷物をまとめて帰り支度を始めた。昼メシに一旦家に戻る、そのようにも見える。魚籠は空のようだった。糸を垂らすことが、目的なのだろうか。