瞑想(MINISOではなく)

Photo: "Early summer reflection."

Photo: “Early summer reflection.” 2018. Kagawa, Japan, Fujifilm X-Pro2, Fujifilm M Mount Adaptor + Carl Zeiss Biogon T*2,8/28 ZM

瞑想をきちんと始めてから、というか習慣として継続するようになってから2ヶ月半。結構前から、瞑想をちゃんとやりたい、という思いはあった。何冊か、本も読んだ。元々、Steve Jobsの本をきっかけにして、IT業界に入ったのだ。今思えば、多分その本の中にあった、ガランとした部屋にマットレスだけを置いて、瞑想するJobsの様子というのが、ずっと頭の隅にはあった。

転機になったのは、COVID-19での在宅勤務の長期化と、Relax Meditationアプリが良く出来ていた事だ。それっぽい背景音と共に、リラックスを誘う声色のガイダンスが流れる、言ってみれば良くあるタイプのアプリなのだが、背景音とコンテンツの大半で使われている女性の声のクオリティが抜きん出ている。


Habitifyに管理されつつ、Relax Meditationを使い続けて、そして75日。最近目に見える変化を感じる。小学校の頃の事など、完全に記憶の蓋が閉じていたものが、ポツリポツリと浮かび上がってくるようになった。そして、その意味づけを改めて今日の価値観で行い、複雑な思いはあるものの、大抵は許せる気分というか。いや許せないが、少なくともそれが自分の責任では無い事に気づき、確認し、整理されるプロセスが始まっている気がする。


在宅、デジタルでだけ働く。つまり、いくらでも内省する時間が有る特殊な環境と合わさって、そういう効果が何倍も早く進む。自分が、今までよりも、より客観的に生きている気がする。自分の中身が時間に逆行し、何かが取り戻され、変わっていく気がするのだ。大事なのは、それが何かのサプリとか、何かの教義とか、誰かの影響で起こっている訳では無いことだ。大人は、自分のご機嫌は自分で取るべきだ、と言うけれど、そういう事にも良いと思う。

こういうものを、マインドフルネスと呼んだりする人も居るのだろう。好きに呼べば良いと思うが。

香川雑感 その2

Photo: “Firefly squid tempura.”

Photo: “Firefly squid tempura.” 2018. Kagawa, Japan, Apple iPhone 6S.

琴電にゆられて数駅、待ち合わせの場所に居た友人は、自己流というヨガのせいなのか随分痩せた。

 

この街にたいしたものは無い。そう彼は言ったが、目の前に瀬戸内海が広がるだけあって、一軒目の居酒屋で出た蛸墨の天ぷらなどは初めて目にした。ホタルイカの天ぷらも、多分初めて食べて、感心する。個室は東京より、明らかにスペースに余裕がある。窓の外の、低層の建物を見るとはなしに見ながら、酒を飲む。6月末の夕暮れ、どんよりとした空。


その後に、名物料理「骨付鳥」をこなすために半ば義務的に連れて行かれた鳥料理の店は、讃岐コーチンを揚げてあるのだけれど、友人の言うようにひらすら塩辛い。友人の店に対する評価も、その味付け並みに辛い。しかし、イカ刺しとか、カレイの唐揚げとか、いつも食べるメニューがちゃんとある感じで、僕にとってはそれ程悪い印象では無い。骨付鳥は、毎回は頼まないだろうが。

3軒目。バーのマスターはメキシコから流れてきたような風貌で、受け口な喋り方と方言で、何を話してくれているのかさっぱり分からない。店の内装も、マカロニウエスタンで見た、メキシコの田舎屋を模したような壁。


最後にホテルのバーで飲んだのは、シャンパーニュ。銘柄はなんだかわからないが、この街で一番のホテルの最上階で飲むシャンパンは確かに、大変良かった。高価であることには、高価であるだけの意味がある。何かを区切るような、そういう種類の酒なのだろう。

香川雑感 その1

Photo: “Hiyashi x2 in Nakanishi-Udon.”

Photo: “Hiyashi x2 in Nakanishi-Udon.” 2018. Kagawa, Japan, Apple iPhone 6S.

香川に誰かを招いたからには、うどんを食わせなければならない。半ば、そんな義務感だけで、友人は僕をこのうどん店に連れてきたのだろう。

地元の人、外回りの営業マン、近所で働く職人、そんな人々が平日昼時の店内に溢れている。つまり、観光的要素はゼロ。と言うことは、システムが全く不明、メニューもノットシュアー。

しかし、ここは頑張って自力で注文してみよう。お盆を持って、まず天ぷらなどのサイドメニューを選び、しかる後に、メインのうどんを選択。薬味は最後にセルフで。まあ、その辺りの流れは、近年乱立気味の東京のうどん店でもよく見かけるし、十分に対処可能。


天ぷらは穴子みたいなのがあるからそれ、あと卵天も好きなので取る。うどんは、、今日も暑いから、冷たいうどんが良いね。飲んだ後に、ひんやりした出汁で食べるうどんの美味しさを、随分前に知った。えーと、どれだ、「冷やし」か?玉数?2玉で。ん?お猪口を取るの?どういう事。んで、このご飯茶碗みたいなのに氷まみれで盛られたうどんの山は何??なんだよこれ、これじゃないよ。。

僕が食べたかったのは、正しい名称としては友人が目の前で食べている「ぶっかけ」だったのだが、僕の「冷やし2玉」のコールで出てきたのは、氷が盛られて丼に入ったうどん。小さい冷やした汁のお猪口がついてくる。何これ、笊蕎麦なの、なんなの。知らないと思っていじめてるの。まあ良いよ、冷たいから、それにしたって、こんな量いらないよ。ホントにこれで 2玉なのかよ。

気を取り直して、穴子天ぷらを、と思ったらそれはタコのゲソだったり。タコのげそ天って、瀬戸内の標準メニュー?

注文難易度高すぎるし、腹も膨れすぎる。
あと、氷が冷たすぎる。