空が青くて、お金持ちで、ちょっとだけ危ない

Photo: 2001/5. San Jose, CA, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film
Photo: 2001/5. San Jose, CA, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

シリコンバレー、最終日。

朝5時30分。少し早めに起きた。空港に行く前に、何かを撮っておこうと思ったのだ。窓から眺める朝の光は、まだ弱々しい。空には低い雲がかかり、その隙間から気まぐれな暁光が、ちらちらと差し込んでくる。

写真を撮るには忍耐が必要。光が落ち着くまで、待つことに。メールを読んだり、ついに着ることがなかったスーツを畳んだりして過ごす。


30分後。戸外に出ると、さっきまで弱々しかった光が、凶暴な日差しへとぐんぐん生長してきている。カメラの露出計は、既に露出オーバーの警告を出している。

ホテルが集中するこのブロック。早朝の道路にいるのは、おおまかに言って2種類の人間。一つは、通勤途中か仕事中の、ホテルの従業員。もう一つは、ジョギングをしたり、写真を撮ったりするために外をうろうろしている、ちょっと変わった宿泊客(僕)。


ホテルの近くに建っていた、とあるソフトウェア会社の本社を撮りに行く。ガラス張りの外装は、群を抜いて目を惹く。でもでも、写真の中心部を注意深く観察してみてください。なんかひび割れています。むー、どうみても弾痕にしか見えないのですが、これってどうなんだろう。

シリコンバレーは、空が青くて、お金持ちで、ちょっとだけ危ない、そういうところでした。


注:なんとなく弾痕に見えるよね、というか、そうとしか見えないなぁ、ということです。別に騒ぎになっていなかったので、普通のことなのかも?

村上レシピ

Photo: July 2001, Sapporo, Hokkaido, Japan, Contax T2, Fuji PROVIA 400F.
Photo: July 2001, Sapporo, Hokkaido, Japan, Contax T2, Fuji PROVIA 400F.

最近気に入っている本。「村上レシピ」。文字通り、村上春樹の作品に出てくる料理の、レシピ集だ。

たまたま入った本屋で買ったこの本。ちなみに、一緒にレジに持っていったのは、「コンタックスTシリーズのすべて」

さて、この「村上レシピ」は良くできている、気がする。気がする、というのは、ちゃんと読んでいないから。

近頃、どうも何かをちゃんと読んだりする気分になれない。いろんなことが変わっていって、考えている暇がない。でも、体はどこかに向かって進んでいく感じ。言葉も、心も、置き去りにしていく感じ。


村上レシピ。ぼんやり眺めるに、オレンジ色のシンプルな装丁、「おおまか、こんな感じに出来上がるのよ」みたいなノリの写真。わりと、作り方については、きちんと書かれている、ようだ。この本は、ただ眺めたり、置いておいたりするのに、良いみたい。

全レシピに、難易度表示付き。まずは、「フライドポテト」あたりから作るのがいいかも。


注1:村上レシピ、台所で読む村上春樹の会、飛鳥新社、2001.7.15、ISBN4-87031-471-1
注2:「フライドポテト」は、ジェイズバーの基本メニューですね。ビールと一緒にどうぞ。

ラジカセと裸足は禁止

Photo: 2001/5. Santa Tresa, San Jose, CA, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film
Photo: 2001/5. Santa Tresa, San Jose, CA, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

世界にはルールがある。

誰も乗客のいないこの車両にも、やはり確固としたルールがあり、それらは、誤解の余地のない明白なイラストによって示されている。

床にぶちまけられたコーラの跡を見る限り、あまり守られてはいないようだが。


シリコンバレーのお手軽交通機関、VTA路面電車の禁止事項

  • ラジカセ
  • 喫煙
  • 落書き
  • 飲食、特にハンバーガー
  • 座席の上に足乗せ
  • 上半身裸
  • 裸足

ラジカセと裸足は禁止なんだって。流石西海岸。


注:左下アイコンは、VTA直営コーヒーショップで売られている専用飲み物カップ。それで飲むのは、許可。資本主義だ。