半年前のある日、神戸にいくことに決めた。村上春樹の「辺境・近境」の中に書かれた旅を、自分でやってみようというのが、動機。この時の様子は、 [今日の一言] に書いた。
実は、出かけるときにカメラも持っていった。そこらへんに転がっていたフィルムをカメラに詰めて、いつものT2をバックパックに入れた。後で見た ら、2年以上前のフィルムだった。感光剤が劣化して、なんか、ずいぶん前の景色を撮ったような、不思議な写真が出来上がった。
この旅から幾らかの時間がたって、部屋の隅から忘れていたこの時の写真が出てきた。何枚かを選んで、記憶を辿りながら書いてみることにする。
1枚目は、西ノ宮神社。静かな境内には、家族連れがポツポツと歩いている。宗教は、その是非はともかくとして、文化の一つの現れ方。神社もまた、日 本というあやふやな形の文化の一例。神戸という、少しハイカラ」な土地の神社。