夕方開店のパン屋

パン屋になろうと思っている。

パン屋は朝が早い。早起きの苦手な僕にとって、それがほぼ唯一の障害である。気温が低い朝のほうが、確かにパンをつくるのには向いていそう。だからといって、他の時間帯では絶対にできない、というわけでもあるまい。


考えてみれば、帰宅間際の OL を狙って、夕方に焼き上がるパン屋というのは、案外儲かりそうだ。そういうビジネスモデルのパン屋というのは、あまり見たことがないが。

午後 8時から焼き上がる、夜のパン屋。

どうかなぁ?

注:正確に言えば、パン屋という選択の可能性と実現性について、ときたま考えているということだ。

ムーミン谷

Photo: May 2001, ムーミン谷, Contax T2, Fuji-Film.
Photo: May 2001, ムーミン谷, Contax T2, Fuji-Film.

むっ、窓の向こうに見える建物は、、。

薄曇りのとある休日、かねてから「どうもあるらしい」と噂の場所に行って来た。

それは、ムーミン谷。建物は、もちろんムーミンの家だ。


海で入水自殺をしようとしたムーミン。それを偶然助けたのが、生き別れの両親であるところのムーミンパパとムーミンママ。ムーミンの原作というのは、けっこうキビシイ。意外とみんなが知らない、本当のムーミン。

なかでも、フローレン(ムーミンのガールフレンドね)は、そうとう厄介なワガママ娘。同性の友達からは「あの子、たいしたもんよねぇ?」とか影で言われてるタイプだ。


「こういうの好きでしょ」

そびえるムーミン屋敷を目に、わくわくしている僕に、友達が話しかけた。(つづく)

夏の北海道

Photo: July 2001, Sapporo, Hokkaido, Japan, Contax T2, Fuji PROVIA 400F.
Photo: July 2001, Sapporo, Hokkaido, Japan, Contax T2, Fuji PROVIA 400F.

夏の北海道を、初めて訪れる。

胸一杯にシロツメクサの匂いを吸い込んで、寝っ転がった。サラリとした風が吹き抜ける。

草むらは初夏。この季節の、北海道の気候というのは信じられないほど、気分がよい。空気が、輝いている。


「朝飯」を食べにやって来たのは、サッポロビール園。ここに来るのは、6年ぶり。以前と違うのは、食べ放題は頼まなかったこと。そして、肉は冷凍ではなく、ちょっと高い生のラム肉を注文したこと。僕はもう学生じゃないので。

独特の匂いのするラム肉を、ちょっと塩分濃いめにしたタレで食べると、幸せな気分。厚めに切られたラムのロースが、ジンギスカン鍋の上で、芳ばしく焼けていく。それにしても、ここってこんなに美味しかったっけ?


タクシーの運転手は、「とってもじゃないけど、東京でなんて生活できないですよ」と言っていた。ビール園の庭に寝っ転がって、空を見ていると、東京に帰るのがばからしくなった。

注:写真は、フィルター等はいっさい使ってません。風と、やまかんシャッター速度による結果。