ノート PC のスクリーンを見つめていると、周囲のいろんな話し声が聞こえる。普通の喫茶店と少し違うのは、そこにキーボードを打つ音がまじるところ。
札幌駅のほど近くにある BizCafe。 ここは、北海道エリアのベンチャー支援の一環として、つくられた喫茶店であり、コミュニケーションスペースである。店内には LAN や電源、ホワイトボードやコピーと言った、仕事用のファシリティーが用意されている。ノート PC を前にして、議論をする人、あるいは寡黙にプログラムを書く人。利用者の大半は、まだ 20代そこそこで、若い。そして、半数以上が女性だ。
Photo: 2001/5. Santa Tresa, San Jose, CA, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film
ホテルの前に、路面電車が走っている。仕事は、ちょうど合間。天気は、良い。
「ちょっと、出かけましょうか」
そして、僕たちは電車に乗った。とりあえず、海を目指して。
料金は、ビックリするほど安い。市街の路面電車に一日乗り放題、一部のバスも乗り放題で3ドル。電車、というのは、車が基本のアメリカでは、多分あまり高級な交通手段ではない。サンノゼ周辺を走る路面電車は VTA(Valley Transportation Authority) の運営する、Light Rail System といい、アメリカの公共交通機関という意味では、よく整備されている。
この電車、サンノゼ周辺をずーっと走るわけだが、地域によって見事に客層が違う。シリコンバレー周辺では、いかにも SE な感じの小金持ち。ダウンタウンでは、ほとんどヒスパニック系のブルーカラー。さらに郊外に行くと、リタイアした老人か、なんか危なそうなワカモノ(例外なくメタル T シャツと、ヘッ ドフォンを着用)。そして、どこに行くのか、何者なのか分からないアジア系(われわれ)。