空が青くて、お金持ちで、ちょっとだけ危ない

Photo: 2001/5. San Jose, CA, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

Photo: 2001/5. San Jose, CA, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

シリコンバレー、最終日。

朝5時30分。少し早めに起きた。空港に行く前に、何かを撮っておこうと思ったのだ。窓から眺める朝の光は、まだ弱々しい。空には低い雲がかかり、その隙間から気まぐれな暁光が、ちらちらと差し込んでくる。

写真を撮るには忍耐が必要。光が落ち着くまで、待つことに。メールを読んだり、ついに着ることがなかったスーツを畳んだりして過ごす。


30分後。戸外に出ると、さっきまで弱々しかった光が、凶暴な日差しへとぐんぐん生長してきている。カメラの露出計は、既に露出オーバーの警告を出している。

ホテルが集中するこのブロック。早朝の道路にいるのは、おおまかに言って2種類の人間。一つは、通勤途中か仕事中の、ホテルの従業員。もう一つは、ジョギングをしたり、写真を撮ったりするために外をうろうろしている、ちょっと変わった宿泊客(僕)。


ホテルの近くに建っていた、とあるソフトウェア会社の本社を撮りに行く。ガラス張りの外装は、群を抜いて目を惹く。でもでも、写真の中心部を注意深く観察してみてください。なんかひび割れています。むー、どうみても弾痕にしか見えないのですが、これってどうなんだろう。

シリコンバレーは、空が青くて、お金持ちで、ちょっとだけ危ない、そういうところでした。


注:なんとなく弾痕に見えるよね、というか、そうとしか見えないなぁ、ということです。別に騒ぎになっていなかったので、普通のことなのかも?

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