10周年記念モデル ThinkPad X30 10th Anniversary Limited Edition

Photo: 考える箱の箱 2002. Tokyo, Japan, Canon Power Shot G1 2.0-2.5/7-21(34-102), JPEG.

Photo: "考える箱の箱" 2002. Tokyo, Japan, Canon Power Shot G1 2.0-2.5/7-21(34-102), JPEG.

そして、IBM ThinkPad X30 10th Anniversary Limited Edition がやってきた。

そりゃ、275,000円は高い、高すぎる。それは、よく分かっている。こういうアホなものを買うのは日本人だけだということもよく分かっている。

でも、まあ、せっかくですから。


この長い名前の TP(ThinkPad) について簡単に説明すると、これは IBM が世に初めて TP を送り出してから 10年目を記念しての 2002台限定モデル。ベースになっているのは、日本未発売のミドルレンジ B5 サブノート X30 で、これに(色々な意味で有名な)ミラージュブラックの特別塗装が施される。さらに、この国内限定版 X30 の最終組み立ては、日本で行われる。

実は、使ってみた感想というのは、あんまりない。いつもの TP。OS をセットアップして、いつも使っているソフトウェアをインストールし、昨日までのデータと設定を移行すれば、何の違和感もなく使い始めることができる。

いつものことだが、キーボードは素晴らしい。妙な言い方だが打てば打つほど楽しくなってくる感じがする。キーストロークが深く、剛性感も高い。このあたりは、TP の独壇場であって、いつもの TP という期待を裏切らない。

S30 や X20 系では、いまいちスムーズさに欠けていたデザインが見直され、綺麗なスクウェアデザインになっている。ラップトップという言い方は、使われなくなって久し いが、この TP は発熱が少なく、文字通り膝の上でつかってもあまり熱くない。電力消費と放熱のマネジメントがしっかりしているという印象を受ける。


磨くことに疲れた。人生の意味を考えた。故郷の親を思い出した。など、さまざまな意見を聞く、特別塗装ミラージュブラックだが、これは確かに手入れ が大変。ピアノと同じ鏡面仕上げの表面を綺麗に維持するというのは、まあ、無理。それに、ノートPC を開いて使っていると、実は塗装面はまるで目に入らない。しかし、その手触りはすごい。モニタの角度を変える、掴む、持ち運ぶ、そういう状況での手触りの 良さ。道具としての質感の高さで、全体的な印象はかなり高い。

もちろんその他にも、いろいろと細かい改良が加えられている。少し前の TP は、開けるときに両手を使う必要があった。TP は、開ける際に 2箇所のロックを外す必要がある。以前は、この 2つのロックを同時に引きながら開ける必要があったのだ。これでは、片手がふさがっている、あるいは不自由な場合に開けることができない。X30(もっと 前のモデルからそうなっているのかもしれないが)では、ロックを片方ずつ外して、片手で開けることができる。


膝に乗せた時の剛性感、手に持ったときのウエイトバランス、各種コネクタ類の組み付け精度の高さ。店頭でちょっと触ったぐらいでは、このような感覚 的なものまでチェックすることは、なかなか難しい。ノートPC は道具であり、体験である。重要なのは、このようなカタログには現れないモノとしての誠実さだ。見えにくいところできちんとコストがかかっている。そうい うものを選ぶことができる自分でありたいと思う。

それに、まあ、せっかくですから。


注1:US の shop ibm 価格で X30 の英語版同型モデルが $2,569(通常塗装)で 31万円ぐらいなので、実は高いというわけではないのだが、、。
注2:ミラージュブラックの TP は、写真にあるようなおめでたい紅白パッケージに入ってやってくる。写真からシリアル番号は消してあります。

独自ドメイン取得、レンタルサーバー

羊ページを新しいレンタルサーバーに引越して数日。ようやく落ち着いた。

今まで羊ページを置いていた AT&T はなかなか速かったし、安定していたので特に不満もなかったのだが、ディスク容量が足りなくなってきたので、これを機会に独自ドメイン&レンタルサーバー に移行することにした。なにせはじめてのことだったので、いろいろ調べながらの作業になり、トータルで1週間ほどかかった。それでも、意外と速く、安くで きたと思う。

独自ドメイン&レンタルサーバー移行にあたっては、ネットの情報に頼ったが、意外とまとまったものが少なかったので、参考までに今回の移行作業の経緯などを書いておく事にする。それから、「こんな怪しいレンタルサーバー屋はやばい」という話も。

順番としては、まず自分のドメインを取得して、レンタルサーバーを決め、最後にドメインの DNS エントリーを設定すれば完了。ドメイン取得とレンタルサーバーを同じ業者に頼む方法もあるが、僕は別々の業者にした。餅は餅屋ということもある。


まずはドメイン取得。最初に自分のドメイン名を考えなくてはならないのだが、羊ページの場合は、sheeppage.net であっさり決まり。.jp ドメインという手もあるが、高いし、今のところ浸透してないので却下。決めたら業者の選定だ。ドメインの取得は、業者によってそれほどサービス内容は異な らないが、そのくせ値段が大きく違う。特に、日本国内の業者で gTLD (generic Top Level Domain: .com .net等) の独自ドメインを取得しようとすると、普通、年間で数千円かかる。これに対して、U.S. の業者で取得すれば千円前後でOK。英語をいとわなければ、海外で取ったほうがコストパフォーマンスは圧倒的に高い。いずれにしても、ドメイン取得自体は 非常に簡単で、クレジットカードさえ持っていれば、Web 上で普通の買い物感覚で取得できる。(あくまで、.com などの一般的なものは、だが)

もう一つ、ドメイン取得で問題になってくるのは、whois のエントリーをどうするのか、ということだ。gTLD を取得すると、その取得者は住所、氏名、電話番号などを whois のデータベースに公開しなくてはならない。ドメインの取得が、法人や一部の個人だけに限られていた時代ならば、このルールも分かるが、一般的な人がドメイ ンを取れる時代には、いささかそぐわない決まりだ。ドメイン名が分かれば、その管理者のプライバシー情報を、誰でもどこでも、いつでも入手可能ということ になる。特に、女性で独自ドメインをとりたい場合は、これがネックになり、従来は知人に取得してもらう、などということもあったようだ。

このエントリーを業者の方で代行してくれる Domain by proxy というサービスが、ちょうど先月から登場した。このサービスを行っているのは、www.godaddy.com。 価格も安いし、DNSエントリーの変更などもWebからできるので、とりあえずこの業者に決めた。僕の場合、3年契約で、だいたい5,000円ぐら い。(ドメイン取得、維持、及び Domain by proxy サービスを含む)あとは、レンタルサーバーを借りて、DNS エントリーを入れれば、新しい sheeppage.net を開店できるというわけだ。


次のステップである、レンタルサーバーの選定は、ドメイン取得よりは難しい。いろんな条件が人によって違うし、業者もいろいろだ。僕の条件はこんな感じ。

  • 1ヶ月 2,000円以下
  • web用のディスク容量が 100MB 以上
  • 自前ドメイン持込可能
  • CGI, SSI 使用可能
  • 国内かつ、データセンターに設置されていること
  • ベンチャーの場合、2年程度は事業が存続していること

こういう条件に合致する業者は、探してみると実はほとんどない。それに、金に糸目をつけなければ大手もあるけれど、月2,000円ではどうしてもベンチャー系の業者になる。そうなると、当たり外れは(大手でさえあるのだから)かなり大きいことを覚悟しなくてはならない。

いろいろ吟味して、結局 CsideNet にした。契約のポイントは次の通り。ホームページの作りが良く、分かり易かったこと。制限事項の根拠などサービス要件がしっかりしていること。そして、各 サーバーのネットワーク転送量と、CPUのロード状況を一般公開するなど、情報開示が良い点を評価した。契約してみると、手続きも迅速で(申し込みから開 通まで 5日間、振込みとかの時間も含む)、今のところなんの問題もない。必要な機能を全部備えているし、サーバーのレスポンスも AT&T と同じか、ちょっと良いぐらいだ。

銀行振り込みで年間契約料を支払い、12時間後に開通した。AT&T では ISP 提供の CGI を使ってメールフォームやカウンタを実装していたので、これを sheeppage.net 用に新たに設置し(にほんごCGIインデックス で探した)、リンクやメールアドレスを直し、新しいサーバーにデータをアップして、そして、こうして皆様に www.sheeppage.net をご覧いただいている次第だ。まだ暫く運用してみないとなんとも言えないが、まずは、うまくいったのではないかと思っている。


さて、参考までに、こんなレンタルサーバー業者はやばい、という例を挙げておこう。レンタルサーバー業者は、それこそ沢山あり、しかも結局は「契約 してみないとわからない」。しかし、ちょっと注意して情報を集めれば、ある程度はリスクを回避できる。まあ、結局はその人の運次第というのも大きいのだ が、、。(そういう業界だし)

こんなレンタルサーバー業者はやばい

  • ホームページがやばい
  • 怪しいレンタルサーバー業者は、そのホームページからして怪しい。例えば、なんかサービスと関係ないバナーが大量に貼られていて、「今すぐ君もネッ トでサクセス!」みたいな雰囲気をかもし出していたら、それはやばい。あるいは、リンク切ればっかりとか、ページ数がやたらに少ない(しかも長い)とか、 社長の一言がほとんど宗教とか、説明が少なくてサービス内容が分からないとか、そういうのはやっぱりやばい。ホームページなんて、いくらでも取り繕うこと ができそうに思えるが、そうでもないらしい。

  • 値段がやばい
  • 全部コミコミ、ディスク容量無制限で1ヶ月250円!とか、サービス内容に比して明らかに安すぎる業者はこわい。世の中にうまい話は無い。あるのは 「リーズナブルな話」だけだということを、まず肝に銘じる必要がある。謳われているサービスの内容と、料金のバランスがあまりにもかけ離れている時には (安すぎる場合もあるし、妙に高い場合だってある。ドメイン取得サービス 50,000円とか。)、よくよく注意する必要がある。

  • 実は一人
  • 俺の力で世の中に風穴をあける、未来を切り拓く。というのは格好良いが、やっぱり一人でやってると、サポートに手が回らないとか、知っている技術にむらがあるとか、問題は多い。三人よれば文殊の知恵というわけで、やっぱり何人かは必要じゃないだろうか。

  • サーバーは海外だった
  • レンタルサーバーの場合、よくよく見ると、海外法人だったりすることも。海外レンタルサーバーが良くないというわけではないが、日本国内よりもリス クはある。たとえば、日本国内なら、どこらへんに事務所があるかとか、取引先がどうだとか、ある程度は参考になるけれど、海外じゃわからん。それから、ト ラブッた時にはよけいにややこしいことになる。それに、回線がどうしても海を越えるので、期待したよりも速くないなんてことがあるかもしれない。

    それから、意外と多いのが海外レンタルサーバーのリセラー(再販業者)。この場合、トラブル対応などは日本で行ってくれるので、まだ良いけれど、逆 に日本の業者だと思って契約したら、サーバーは海外だったなんていうことになるので、事前に再販なのか、再販だったらどこの再販なのかは確認した方がよ い。

  • バックボーンが ADSL
  • 100Mbps と書いてあっても、実は FTTH でしたとか、よくよく調べたら ADSL だったとか。お前はそれを「バックボーン」と呼ぶのか?というケースもまるでないわけではない。個人的な意見を言うなら、そんなものを借りるなら、自分で 自宅にサーバーを置いても一緒だ。あと、こういう「バックボーン」の業者に限って、転送量無制限とか書いてあるのが怖い。

  • 電話番号が書いてない
  • 普通、連絡用の電話番号はあるものだと思ってチェックもしないものだが、いざトラブって、幾ら調べても載っていない、なんてことがある。「何かから逃げたいのではないか」などと勘ぐりたくなる。


    と、いろいろ挙げましたが、つまりは自分の財布と、要件と、好き嫌いに相談して決めてくださいということです。

    注:この文章は、いかなる業者のいかなるサービスに対しても、契約を推奨したり、あるいは妨げたりするものではありません。

    ドメインをとって引越し

    https://sheeppage.net/
    ということで、ドメインをとって引っ越した。

    CGIのフォームやカウンタを設置したり、リンクを直したり、意外とやることが多かった。というか、凄く多かった。

    ドメインはアメリカの会社で直接取得した。年8ドルぐらい、安い。


    疲れたので、今日の更新はここまで。