「深掘り」というのは、ある種の業界 / クラスタの用語なのだろうか。虫唾が走るくらいに嫌いな響きだ。「掘り下げる」で良いでは無いか。
「深掘りできてますか?」
深く考える、深く追求する、深く調べる、そういう事を曖昧に、一塊にして、なんとなくやってる感を出すクソ単語。百歩譲って、「堀る」で良いはずだ。あえて、「深」を付けているところに、なんとも言えない浅ましさを感じる。
「食べやすい」「飲みやすい」も同じく嫌いだ。
食べやすいというのは、形状とか、固さとか、状況とか、そういう食事や咀嚼の動作自体に対する、阻害要因に対する評価としての意味合いではないのか。しかし、今は味的な意味で使われている。じゃあ、食べにくい料理って何だ。それは、不味いのか。いったいどんな食べやすさを追求して、料理を選んでいるのか。「この日本酒飲みやすいですね。」飲まなくていいよ、それ。
もちろん、言葉は常に変わっていく。しかし、表現の審美というのは、ある程度時の流れに耐えるのでは無いかと、僕は思うのだ。