東京マラソン恐怖の真実

買い物に行こうと、少し遠くの駅に向かって歩いていると、もの凄く交通規制されていて、殆ど車が入れないようになっている。そして、僕の行く先には人垣が出来ていて、週末の都心には珍しく、人出がある。今日は東京マラソンなのか。

僕がマラソンに出くわしたのは、もう午後になってのことで、選手の列ももう後ろの方。頭の上によく分からない謎キャラのマスコットをつけてグループで走る人も居て、結構ゆるい。

僕の目的地は、マラソンコースが完全に遮っていて、進めない。さてどうやってここを突破したものか、ランナーを眺めながら考えていると、はとバスが目に入った。

なぜ、はとバスが?よく見ると、はとバスはマラソンの最後尾にぴったり付けている。あれは何をしているのだ?


どんなマラソンにも、最低限守らなければならない規定のタイムというものがある。最後のランナーが、自分のペースで走り終わるのを待ってくれるマラソン大会は(町内健康マラソンならともかく)多分無い。つまり、はとバスは、規定タイムに間に合わないランナーを、回収しているのだ。

パックマンのモンスターのように、どん尻のランナーがパクパクと食われていく。

そうやって、回収されてしまったランナーはどうなるのか。はとバスがゴールに着いた後、家に帰されるのか。いや、そんな甘いものでは無いかも知れない。東京都最果ての、どこかの離島に連れて行かれ、来年の東京マラソンの記念品を作る労働をさせられるのかもしれない。

恐らく、彼らがビックサイトに帰還できるのは、来年の今頃になるだろう。

NHK第一でお昼に流れるアノ曲、あるいはネットラジオ

長年疑問だった、NHK ラジオ第一のお昼過ぎに流れてくるアノ曲。検索してみたら、ちゃんとあった。2種類の違う曲かと思ったら、1つの曲の違うパートなのか。作曲者の古関裕而は、東京オリンピックのテーマを作った人、というか、モスラのテーマを作った人だそうだ。そこが繋がるとは思わなかった。

まだ小学校にも行かない小さい頃、お昼になるとラジオからこの曲が流れてきて、僕は脇で納豆ご飯とか、ソーセージの缶詰とか、そんな昼ご飯を食べていた。親の方針?だったのか、家ではテレビを見ないで生活していたから、僕はずっとNHKのラジオを聴いていた。

僕の語彙とか、日本語を使う基本とか、そういうものはこの時期に作られたんだと、今になって思う。僕にとっての言葉は、文字よりも音の方が大事に感じられるのは、そういうこともあるのかもしれない。文章を書くときにしても、音として整っている事が、僕にとっては一番大事なのだ。


ここ数年、Padcast でBBC World Service のニュースを聴いてきた。でも、もうちょっと沢山聴こうと思う。何かをしながら聴くことができるラジオの魅力と、新しい言語を頭の中に根付かせる力を、もう一度発見した気がしているのだ。日本語をラジオで学んだように、英語をもう少し頭の中に根付かせられたらなと、思うのだ。

今、便利に聴いているのは、KCRW News。北米系と BBC のニュースをバランス良く配信してくれる。それから、ここ数日は Al Jazeera English のラジオがやはり凄い。テレビで見るよりも、もっと現地を近く感じるというのは、言い過ぎだろうか。

そういえば、予算削減に伴い、BBC の World Service が大幅に縮小されるというニュースが、BBC でここ数日繰り返し流れている。愚かな事だと思う。反対派の誰かが言っていたが、公正な(かどうかは議論があるかもしれないが)報道、言論の自由、そういったものを通して、世界に英国の権威を示すのに、これほどコストパフォーマンスが良いものは無いし、その効果は計り知れないはずなのに。