削りすぎだろ premini

Photo: premini 2004. Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

Photo: "premini" 2004. Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

Sony Ericsson premini – SO213i。i-mode PDC 世界最小。また、SONY か。使うために習熟しないといけない機械。はっきり言ってあんまり便利でない機械。使い始めて 2ヶ月ぐらいたって、ようやく慣れてきて、集中しなくても操作できるようになってきた。最初は、電話に出ようとして間違ってよく切った。

モノとして見たとき、金属の触感は悪くない。でもそのつるりとした表面と掴みきれないサイズは、手から滑り落ちそうな気がする。エレベーターに乗る ときに、あの、箱の隙間。あの漆黒の隙間に落としそうな気がしてしまう。それ以外は(いや、ホントに落ちそうな大きさなんだ)、まあ使える。メールも短い ものなら打てる。(ただし、もし恋人とのメールのやりとりにと考えているなら、この携帯はお勧めしない)でも、やっぱりなんか距離感が縮まない携帯だな。


NFOBAR を褒めていた、ある工業デザイナーの人に「これ、どう思いますか?」と聞いてみた。

「良くできてる、でも、遊びがないんです」

確かに、この機械は理詰めで作っている、キーの傾斜から DSP のチューニングに至るまで、「こうあれ」みたいな感じでつくってある。このゆとりのなさ加減。だから、居心地はそんなに良くない。まあ個人的には受け入れ られる範囲だが、ダメな人も多いと思う。一緒に使っている A1402S は同じソニエリだが、これとはずいぶんと路線が違う。A1402S は、バランスよく切り捨てた携帯だが、premini はまあ、通話できりゃいいや、ぐらいの勢いで削っている。確かに随所に工夫がしてあるのだが、それは使いやすさのためというより、そういう工夫をしないと この大きさでは使えない、という世界だ。

この携帯、一言で言うなら疲れる携帯。目が疲れるとか(確かに見にくいが)、そういうんではなくて、「こう使え!」というメッセージが滲んでいるか らなのだろう。でも逆にその主張は強く明確で、もしかしたら 10年後にも人々の記憶に残る製品なのかもしれない。あるいはその核たる部分が、デザイナーの思いこみや傲慢だったとしても、これだけ尖ったものをカタチ にするのは良いことなのだと思う。

中華街のモツ

Photo: センマイのネギ・ショウガ和え 2004. Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

Photo: "センマイのネギ・ショウガ和え" 2004. Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

石川町の駅に着こうとするところで「いま品川」というメールが入る。それって、待ち合わせの 5分前に送る内容じゃないだろ。結局、待ち合わせはえらく要領の悪いものになり、僕は大雨の中を震えながら待つことになり、関帝廟のあたりでえらく不満な 表情で待ち人に出会うまで小一時間かかった。

雨の中華街は肌寒く、よっぽど地方から来た人が予定だから仕方なく来ているような、そんな感じでガラガラだった。これなら行列の店にもすぐに入れる かもしれない(入ったことはないが)、と思いながら善隣門をくぐる。とはいっても、今日目指す店には、ついぞ行列などできないらしいが。


チャーハンとエビチリと春巻き、みたいなものを食べたくは無くて、モツを売りにする広東料理に来てみた。知る人ぞ知る、中華街の奥深くにある、とい うわけでもなく、善隣門の直ぐわき、間口は狭いが思いっきり大通りに面して、目的の「楽園」は普通にある。店は薄暗くて、細長く2列のテーブル席が並んで いる。知らなければ絶対に入らないと思う。

とにかく寒かったので、暖かい紹興酒でも飲もうかと思ったが、瓶売りなので白乾(中国の焼酎みたいなもの、かなり強い)にする。苺のような独特の香 りと、強いアルコールで、まあ、無理矢理少し暖まってきた。値段からして(530円)ショットグラスに 1杯かと思って頼んだら、お銚子になみなみ入ってきた。

白乾を飲みながら、メニューを考える。センマイのネギ・ショウガ和えと、巻揚、海老チャーハン(食いたくないって言った割に頼んでる)。


暫くして、どん、と出てきたのがセンマイ。値段の割に量もたっぷりしていて、期待できる。テーブルの向かいの、「何これ?」みたいな顔に答えるべ く、食べてみる。臭みはまったくなくて、独特の食感だけが残った完璧な処理。少し強めの塩味とネギの香気。モツの旨み。これは良い。何?美味しい?それは 良かった。全く、こんな構えの店で、こんなものが供されている。ただの観光地、という言い方もされるけど、中華街にはやはり厚みがある。大学時代を横浜で 過ごして、お金がなかったからしょっちゅう来るなんてできなかったけれど、何か懐かしさを求めて中華街に来てみたのだ。

あの頃と違うのは、もうお金を気にしてびくびく注文しなくていいこと。で、お金は気にしないけど、カロリーは気になること。一皿目で完璧に分かった のは、この店は素っ気はないけど、真っ当に美味しいものを、ちゃんとした(むしろ安い)値段で出していること。もうこうなると、安心してしまう。店の姉さ ん達は、奥のテーブルで新聞を読んでいて、後ろのテーブルの男は、紹興酒を一瓶空けそうな勢いだ。外は寒い雨が降っていて、僕たちは少し昔の話をしてい て、目の前の料理は上々。悪くない。

巻揚が来た。巻揚なるものが美味い、という情報を鵜呑みにして頼んでみたのだが、これまたなんだか分からない食べ物だ。(知ってる人には常識なんで しょうけど)細く切った筍、豚肉、椎茸などを(多分)簾で巻いて、香ばしく揚げてある。ぎっしり詰まった筍が贅沢な食感。これ美味しい。チェイサーにビー ルを頼んで、代わり番こに白乾の杯を啜りながら(それぐらいの間がちょうどいい強さだ)、モツを食べ、巻揚を食べる。それにしても、量が多い。結局、もう 一品野菜炒めをもらって、満腹になった。もっといろいろ試したいけど、これでキリが良い。


その日、雨は結局やまず、少し懐かしい横浜をゆっくり歩いて見ることもなく、初めて行くバーで長々と飲んで帰った。そういえば、横浜駅の真ん前で、ものすごく酔って震えていた、そんな時もあったな。

追伸:お土産にかった肉まんも大変結構でした。


注:中華街を楽しむなら、個人的にはやはり大箱は避けて、庶民的なお店で普通に美味しいものを食べることをお勧めします。そういえば、横浜開港から始まる中華街の歴史は、一世紀以上あるんですね。

巻揚

20041010-mark211.jpgこれが巻揚。写真で見ると、というか実物を見てもあんまり美味しそうに見えないのは、揚げ物料理の宿命か。
何かをつけるのではなくて、そのまま食べる。ドライな春巻き、といったらいいのだろうか、でも、食べたことのない、くせになる味。
巻揚は広東料理ではメジャーなものらしい。webを見ると、ここのはなかなか本場顔負けの巻揚だとか。食べれば納得。値段も安い。
中華第三弾。