ワインが、またブームだ。
僕は、ブームなものは苦手だ。お店で、店頭に並んでいるワインに、視線を注ぐのだって、恥ずかしい。「ああ、あの人もブームに流されちゃってる人なのね」と哀れまれるのではないかと思ってしまう。
だから、酒屋の店頭で季節モノのボジョレー・ヌーボーを買うなんてことは、できない。
でもたまたま、飲む機会に恵まれた(別にはやっているモノはキライではない)。
味がどうこう、というような話は、はっきりいって「ワカラン」というのが感想。やっぱり、物心つく前から、水代わりにワインを飲むような文化で育たないと、ワインの味なんてわかるものではないと思う。
日本人がワインを飲んで、あーだこーだ言っている風景というのは、それこそ、あちらの人々から見ればカリフォルニア巻きを食べながら、日本の詫び寂びをかたり合うフランス人のような違和感(あるいは微笑ましさ)があるに違いない。
でも、そういう風景が悪いのかというと、決してそんなことはない。細かいことはどうでもいいから、なんか飲んでみようよ、とか、そういう軽さはいいと思う。