Korea #1

Photo: 謎の食堂 2004. Seoul, Korea, Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

Photo: "謎の食堂" 2004. Seoul, Korea, Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

えーと、このペットボトルに入った水は大丈夫かな。きっと中身はミネラルウォーターっていうんじゃなくて、ペットボトルのリサイクルなんじゃないだろうか。だって、口が開いてないボトルは一本も無いもんな。水は飲まないようにしよう、、。

食い物が、キムチキムチキムチ。味が、辛い、すごく辛い、痛いの3種類。(もちろん、ステレオタイプ。馴染みのない文化は、みんな均質に見える)この国の食べ物って、体に合わない気がする。しかし、ホテルで食うのは負けた気がするから、今日も外で食べましょう。


今日は仕事は無いので、市街に足を伸ばす。南大門市場の外れ、海産物を売っている横町の路地裏。昼時に食堂を覗いていたら、おばちゃんに強引に中に 押し込まれる。まあいいかと、テーブルに座って、キムチチゲを頼んだ。しまった、またキムチか。天井は低く、二階を歩くお客の足音がする。1メートルも幅 のない路地を挟んで、反対側が厨房になっており、キムチを切ったり、なにやら煮込んだりしている。店は決して広くないが、市場の人間や、会社員、買い物に来たおばちゃんなんかが、次々とやってくる。

暫くして、石鍋に入って、親の敵のようにグツグツ煮えたぎったキムチが、、。白菜キムチと、豚肉と、なんかいろいろ入ってる。で、それをキムチをお かずに食べる感じ。痛んだ胃に唐辛子がしみるなぁ。でも、ご飯は赤米でヘルシーね。水は飲まないようにしたかったが、あまりに辛いので、飲んでしまう。

食ってる途中で腹痛くなってきたよ。(全部食べたけど)


注:水のパッケージはボルビックに見えるかもしれないが、ボルビックではない。そういうノリのものが、ここには多い気がする。定食は 5,000W (\500)、ちょっと高い。

琉球

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

台湾の中正駐機場。僕らが乗るEG292の行先表示は「琉球」だった。

こういうのって、どうなんだろう?何かの意図があって、「琉球」と書いているのか。あるいは、これがごく普通の呼び方なのだろうか。


アジアの歴史(それは太平洋戦争よりもっと前からの話)は、とても複雑で、こんなふうにしれっと書かれている「琉球」という呼び方にも、もしかしたら、誰かの思いがあるのかもしれないと思った。(何もないのかもしれないが)

龍山寺

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

Photo: 1995. Taipei, Taiwan, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

元日本軍属のたち。彼らに日本への憎しみはない。そして僕達は、彼らを知らない。


台北にある、龍山寺。ここには日がな一日、より集まる老人たちの一団がいる。彼らこそ、かつて「大日本帝国」の軍属として、日本の旗のもとに戦った 人たちだ。歴史というのは、教科書に書いてあるほど理路整然としたものではない。彼らの立場もまた、オフィシャルな歴史というものからは、語られることは ないのだろう。では、歴史とは誰がつくるものなのだ?

この写真を撮ってから、7年以上。事実も、記憶も、思いも、押し流し、年月は過ぎていく。