イデオロギーとか、民族とか、政府とか、領土とか、色々ある。
でも、そういうのを超えて、何百年とか、何千年受け継がれてきたのが、食べ物の文化で、その普遍性とか、浸透力とかは、凄く細胞にしみる。
電車の中で安倍総理の論文”Asia’s Democratic Security Diamond”を読んで、中国の脅威について考えて、で、30分後には北京語の飛び交う中で羊鍋を食べる。
思いっきり熱くして、と頼んだ紹興酒がしみる。北京の裏路地で初めて火鍋を食べた時とおんなじに美味しい。壷に入って出てくる、謎の漬けダレをつけて、軽く煮た羊を食べる。ニンニクとザーサイと、他に一体何が入っているのかさっぱり分からない。
火鍋の美味しさに、領土とか、政府とか、そういう事はまるで関係が無い。鼻血が出るほど寒い、北京の冬に体にしみた味は、日本の冬でも、やっぱり美味しかった。