Y2K

Y2Kで出社したはいいが、やることが無くて暇で暇で仕方ない皆さん、ご苦労様です。まだまだ帰れませんね。明けましておめでとうございます、羊ページです。

羊ページの作者は、残念ながら皆さんの退屈を癒すような面白いことが書ける人間ではないのですが、90年代の皆様のご愛顧に感謝するとともに(90年代か、、)新年のご挨拶もかねて更新しています。今年もよろしく。


最近見たコマーシャルの中で、少しいいなと思うのはネスレのコマーシャル。(ネスレは、ネッスル ブランドやネスカフェで知られる、ヨーロッパの超大手食品系コングロマリット。インスタントコーヒーというものを世に送り出した会社)

革ジャンにメタルな衣装で身を包んだ、ハードコアな感じの人たちが、カフェでコーヒーを飲んでいる風景が映る。なんかのライブの後か、あるいは、ク ラブの帰りか、みんなで盛り上がって楽しそう。で、カメラが引いていくと、その中の一人は、車椅子なのだ。でも、その風景はごく自然だ。(わざとらしく感 じたりする人も、当然いるだろうが)そんな感じのシーンが、いくつかつながれたCM。
このCMを見ると、僕は単純にいいなー、と思ってしまう。そして、日本人にはまだまだこういうCMはつくれないだろうな、とも思う。
僕は、昔、整形外科に何ヶ月か入院したことがあって、ハンディキャップドな人と沢山知り合いになった。その時に、ハンディがいかにその人の本質を見 えにくくしがちか、また、日本社会が、そうしたものに対していかに無頓着かを思い知った。それまで社会の一線で活躍していた人が、単に、歩けなくなっただ けで仕事も友人も、将来の計画も、みんな失ってしまうのだ。
あるいは、年末に病院通いをして、健常者(キライな言葉だが)優先の過酷な社会としての日本社会、というものについて再び考えさせられることになった。1週間に5日、自力で出社し、8時間働く。これは、簡単なようで、実は大変なことだ。もし、何かの事故で歩行能力を奪われたらどうか、あるいは病気で人工透析が必要になったりしたらどうだろうか。もっと、多様な働き方、社会への貢献の仕方が許されて当然ではないかと思う。よくよく考えてみると、日本の社会は、健常者優先どころか非健常者無視の社会だと気がつく。
2000年の到来で、みんなが前を見るのは良いことだと思う。しかし、なにを置き去りにしてはいけないのか、を常に考えることも大切に違いない。
柄ではないかもしれないが、新しい1000年は多様性と共生の時代になるといい。まあ、100年も200年も生きられるわけじゃないので、とりあえず、革ジャン野郎の車椅子がうろうろする夜の街、そんな光景が日本で見られたらいいと思う。

注:ここで言及しているのは、CNNのAsia-Pacific向けフィードで流れているCM。ただし、地上波でも同じものを放送している。

1900年代最後の日

Y2K で出社したはいいが、やることが無くて暇で暇で仕方ない皆さん、ご苦労様です。とうとうネットサーフィンを始めてしまったのですね。こんばんは、羊ページです。


さて、せっかくなので、1900年代最後の日を記念して、20世紀でも振り返ってみようかと思ったが、かったるいのでやめた。第一、この文章を書い ている段階で、既に世界の一部では 2000年を迎えてしまったらしい。CNN のライブが、ニュージーランドで華々しく打ち上げられている新年の花火を中継している。そう考えると、なんとなくマヌケである。技術革新によって、世界は 小さくなってしまった。

確か一昨年も、熱を出しながら年を越したような気がするが、今年もそんな感じになるようだ。熱に浮かされ気味で、この文章を書いている。(そういえば、今年は年賀状を買ってすらいないので、関係者の方は期待しないで欲しい)


少しだけ、1999年最後の週の出来事を書いておく。週の前半、病院に行って「シロ」の検査結果をもらって、晴ればれと会社に行った。ここ2ヶ月ば かりずっと取り組んできた仕事が、ようやく完成したこともあって(ぎりぎりオンスケジュール)どう考えても「打ち上げたい気分」だったのだが、タイミング 良く、タイミングはずれの、忘年会が決行された。

世界で一番使われていて、世界で一番(多分)嫌われているソフト屋さんと、遅ればせながらの忘年会。世間では、悪の帝国とか言われているようだが、 つきあってみれば悪い人達ではない。むしろ、毎日、朝から朝まで働いて(誤記ではない)、タフというか軍人みたいというか、とにかく偉い人たちだと思う。 いつもは飲んでも仕事の話しに終始してしまうのだが、この日は珍しく和やかムード。今年は、いろいろ苦心して種まきをしたので、来年は収穫の年になるとい い。

実は、この日位から、既に熱が出始めていたものの、無理矢理出席。ここのところ、体に無害なものばかり食べていたので、体に悪くて旨い物が食べたく て仕方無かった。適当なビアレストランに入って、地ビールで乾杯。そして、出てくるものを片っ端から食べた。エビの丸揚げとビーフンの炒め物、大盛りの牛 のタタキ、よく冷えた陶器のジョッキいっぱいのレーベンブロイ、ザワークラフトとこんがりしたチョリソ、お好み焼きのようにでかいコロッケ、なんたかマル ゴーとかいうワイン、、。

翌日は、もうだめ。あらゆる点で、張っていた気分が緩んだので、一気に揺り戻し。一応仕事納めなので、会社には行ったが早々に退散。今年度の仕事の 内容を決めるためのインタビュー(大切)、をやったのだが、熱が上がってしまって一部支離滅裂なことを言ったような気もする。インタビューが終わってす ぐ、家に帰り、寝込んだ。


それから 2日、あんまり熱は下がらない。そのまま 1999年は終わろうとしている。それでも、いろいろと区切りはついたので、まあ、いいか。公私ともに、良くも悪くも、やらなきゃならんことは、やった。

そんな年末。

注:日本では、21世紀は 2001年からってことで、お祝いは控えめにしているようだが、海外では難しいことは考えずに思いっきり 2000年を祝っているみたい。今年は Y2K もあっておちおちしていられないから、ある意味2001年を祝った方が賢いのかもしれんが、、。

南国

Photo: 1998. Saipan, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38

Photo: 1998. Saipan, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38

サイパン、見上げた空。

ヤシの葉も通り抜ける、強い日差しが目を射る。

南国の植物は、年がら年中生長しているらしく、どれも「新緑」といった色をしている。ここには、「雨季」と「乾季」しかないし、一年中暖かい。