MacBook Pro 13-inch 2020のそれから

まったく予想に反して、ARM版のMacbookの評判は高く、なんだか皆飛びついているように見える。

膝の上で、ちょっとしたことでも温まるIntel版の存在感を感じながら、たいして重くもないアプリを使っていると、実にディストピアな世界に旧型ロボと取り残されたような気になるが、まあ、安定して動いているので、特に問題を感じない。温まるだけだ。

ただ、Zoomごときでファンを鳴らすのはどうなんだろうか。


数年前から使って、すっかりダークモードにも慣れた。最初は使いにくかったけれど、アプリ側のデザイン調整も進んで、Windows でもMacでも、不便を感じる事は無い。(と言えば、嘘になるな。Windows のexplorerのバーがたまにどこに有るのか分からなくなる)紙のメタファーを捨てたインターフェイスが、グリーンの(あるいはオレンジの)ブラウン管の時代の見た目に、一周回って戻っている。

静音性の観点で選ぶ、Time Capsule の外付けハードディスク

MacBook Air の SSD はそれなりに容量が限られているので、大きめのデータはすべて Time Capsule とそれにつなげた USB HDD に置いている。
Time Capsule の外付 HDD に関しては、実際に組み合わせてみたレポートが殆ど無く、あるいは役に立つかもしれないので載せておく。


それにしても、Time Capsule (MD032J/A) の外付けハードディスクの選択というのは結構難しい。そもそも Time Capsule 専用外付 USB HDD というのが見当たらない。つながるだけなら、まあ、何でもつながるのだが、使っていない時にちゃんと止まってくれるか、というのが分からない。

最初適当な 3TBのUSB HDD を買ってきてつけてみたものの、さっぱりスリープしない。MacBook Air からのアクセスを停止すると一旦スリープするのだが、数分でスピンアップしてそのまま何時間でも回っている。コンピュータからのアクセスと連動したパワーセーブ機能を、たいていの機種は謳っているが「相性次第」という注意書きも必ず有るわけで、つないでみないと分からない、というのが実際だ。

それなら一番静かなのをと考えると、これがあった。その名も「大人の贅沢 プレミアムハードディスク」HDCL-UTHQシリーズ。価格は高い。HGST 系をずっと使っていたので、久々のシーゲートというのも少し不安ではある。(エンタープライズでは普通に使われているブランドではあるが)


でも、うるさいハードディスクは大嫌いなので、思い切って買ってみた。

Time Capsule につないで使ってみる。Air からのアクセスが止むと、すぐにスリープしてくれる。しかも、動作音は非常に少なくてスピンアップ時の音くらいしか聞こえない。低消費電力モデルということで、ファン付きのHDDよりも触った感じ表面温度は低い。Time Capsule につないで長時間使用するという用途には、ぴったりの製品だった。Made in Japan のラベルも頼もしい。

数カ月使ってみて、トラブルは無い。少し値段は高いが、次もこのシリーズを買うと思う。

Mac 版 ATOK2012 から Google 日本語入力に切り替える

Google 日本語入力 環境設定

Google 日本語入力 環境設定

買った最初の頃は、その SSD の速さに愕然とした MacBook Air Mid 2011 だったが、いつの頃からかやけに不安定になっていた。

動作が遅い。突っかかる、レインボーカーソルが出まくる。アクティビティーモニタすら固まってしまい、SSH で外から入ることもできず、日に一度は電源ボタン長押しになる。このマシンって、こんなに遅かったっけ、と腹立たしくなる。ディスクの修復も、キャッシュのクリーンアップも効果が無い。

OS なんて使っているうちに遅くなるもの、と言うのは宿命的にわかっているのだが、どうも何かがおかしそうだ。

調べていくと、ATOKが原因という気がしてくる。僕が使っているのは、ATOK2012 で Mountain Lion に正式対応しているが、アップデータの適用で不安定さが改善するという。確かに、適用すると暫く改善したように思える。しかし、間もなく症状が再発。元の激遅 Core i7マシンになってしまった。


ふと、別のIMEに試しに変えてみようかと思う。ATOK2013 にバージョンアップする事も考えたが、基本となるコードは同じだろうから躊躇してしまう。Google日本語入力なら無償だから、それで試してみようかと思い立つ。なんとなく、サーバーに情報を送って変換候補を出していたら怖いなと思ってしまうが、そういう事はしていないようだ

ATOK のアンインストールまではせずに、使用する IME を Google 日本語入力に変更してみる。正直、IMEの変更で、これだけの不安定さが完治するとまでは思っていなかったのだが。

ATOK の辞書ユーティリティーを使い、テキスト形式でATOKのユーザー辞書をエクスポート。Google 日本語入力にインポートする。実際、辞書のコンバートは数秒で終わってしまう。少なくともユーザー登録単語については、ここ20年近い僕の成果というのは所詮その程度のものなのだ。

[言語とテキスト]->[入力ソース]で、日本語関連を全てGoogle日本語入力に変更する。念のため再起動して様子を見てみる。


結果、驚くほど動作が速い。クリーンインストールでもしたかのような速度。レインボーカーソルは、全く出ない。入力メソッドを切り替えるときのつっかかりも無い。IME を変えて約一週間、電源ボタン長押しを一度もやっていない。IME だけで、これだけシステムに影響が出るというのは正直意外だ。

サジェスト機能を切って(これが便利という人は多いのだろうが、僕にとっては違和感が凄かった)、キー割り当てを MS IME 互換に変更してしまえば(Windows でキーボードを叩いている時間のほうがやはり長いので、そちらに合わせている)、機能が少なくなった ATOK な感じで別に変換にも利用に耐えないような違和感はない。もともと、それほど ATOK 固有の拡張機能を使っていたわけではない。文法的な誤りの指摘や、送り仮名のルールなどそういう機能が無いことにいささかの不安を感じはする。しかし、圧倒的な速さは魅力だ。

やはり、自分の慣れていない環境での変換なので、そこが漢字かよとか、変換候補の順番がそれかよ(結構、意味不明な変換順序が出てくる場合がある)、とかやっぱり気にしてしまうと、どうかとは思う。だが、実用的な安定性が無いと使いようがないのだから、仕方がない。


そういえば、System 7.x の頃って、Mac の動作が不安定という質問をすると、ATOK をアンインストールしてから出なおせ、というのがデフォルトの回答だったのを思い出した。Windows版の ATOK は、なんの問題もなく 10年以上使い続けている。そう考えると、Mac 版に固有の不安定さだと思う。ATOK 自体の変換や機能への愛着はある。是非、Maverick 版では安定したものを出してほしい。