イタメシヤのイカメシ

Photo: イカメシ 2008. Tokyo, Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

Photo: "イカメシ" 2008. Tokyo, Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

近所のイタメシヤからイカメシが出来たぞというメールが来る。イカメシ?


そして出てきた。イカメシ、、だな。ただし、中身はリゾットなので、あくまでイタリア料理の一線は守っているという主張。

プロの料理人と素人の違いは、材料の組み合わせから出来上がって来るであろう味を、事前にイメージする能力にある。だから、この物体も、ちゃんとイタリア料理の範疇に入った味になっている。

しかし、まぁ、なんというか何を食べてるのかよく分からない料理ではある。目で見て、こういう味だろうという強い印象を得て、そこから実態があまりにも遠いと、脳みそが付いてこないのがよく分かる。見た目と味のリンクというのは、結構重要なんだな。うまいけど。

ちなみに作成者のコメントは、「二度と作らねぇ」だった。(かなりめんどくさいみたい)

ところで、このイカはどこか間違っている。分かるでしょうか。

発酵食品の賞味期限

Photo: 泡盛 2007. Tokyo, Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

Photo: “泡盛” 2007. Tokyo, Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

「これ、カビてますよね。この香りは、カビですねぇ。」

一口の泡盛を飲み下したソムリエの顔は、引きつっているんだか、おもしろがっているのか、ちょっと微妙なところだった。プロが言うんだから、本当にカビなのかもしれない。イタリア料理店に泡盛を持ち込むのはどうかと思うが、まあ、面白いから良いか。


この泡盛、味が何だかおかしい。クセがある、という次元を超えた臭い。カビだという人も居る。古民家という人も居る。風呂の残り湯という人も居る。しかし、その何だかおかしい感じが気になって、4合ビンを買ってしまった。

泡盛の専門書に載っている蒸留所の写真を見ると、発酵槽の上に怪しげな竹の簾で覆いがされている。これか?これが臭いの原因か?まあ、とにかく忘れがたい味なのだ。いずれにしても。

この泡盛に対抗して店から出てきたのは、(「ピッタリのをお出しします」と自信ありげだった)賞味期限を危険なほどに無視して熟成させたチーズ。これはこれで、腐った野菜桶に頭を突っ込んだような香りと、過剰なまでのコク。

「発酵ものの賞味期限なんて、有ってないようなもんですからね」

という力強いコメント。そうね、熟成なのか腐敗なのかなんて、そんなのは思い一つね。

9個も買ったデュラレックス

Photo: ただのパン二枚に見えるが中に具が入っている 2008. Tokyo, Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

Photo: "ただのパン二枚に見えるが中に具が入っている" 2008. Tokyo, Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

簡単な朝食を食べて、電池が切れたように眠くなる。


最近ネットラジオは groove salad というチャンネルをかけっぱなしにしている。意味を主張する音楽と、意味を主張しない音楽というのがあるとすると、主張しない方の音楽がずっとかかっている。頭の中の温度が下がっていくような、そんな感じがする。

それを聞いて、風の音を聞いていると、眠る事以外何も考えられなくなって、電池が切れたように眠る。ほんの 2時間ほどの午睡。


目覚めると、まだ午後のとっかかり。今週はあまりちゃんと生きなかった。いや、楽しいことをしていたから、あんまりちゃんとしていなかった。9個も買ったデュラレックスが流しの中に積み上がっている。そういうのは、あんまり良くない。起き出して、ちょっとずつ、その怠惰の山を崩していく。