名言ソムリエだらけの世の中だから

Photo: “Do not flash cement.”
Photo: “Do not flash cement.” 2017. Tokyo, Japan, Apple iPhone 6S.

名言ソムリエだらけの世の中だからこそ、自分の意見を持つ意味が有る。

blogやtwitterの炎上だってそうだ。自分がその場所に居たわけではない人間が、沢山の意見をいう。言うだけならいくらでもできるから、そして、そこに納得は無いのだから、ずっと続けていられる。

そこに立って、その時に自分がどう思ったか。いろんな場所に立って、稚拙でも自分の感じたことを書いていきたい。そう思う。


ここに、「セメントを流さないで下さい」という張り紙がある。銀座のとあるビルの男子トイレである。もう、午前3時ぐらいだったように思う。

トイレに「セメント」を流すような人間が、張り紙ごときで、思いとどまるだろうか。僕が気になったのは、まさにそこだった。

※2019年のメモから。

 

台湾、煤けた風景

From the windowsill in Taipei
Photo: “From the windowsill in Taipei” 2015. Taipei, Taiwan, Richo GR.

台湾の建物は皆不思議と、見事に煤けている。

特に可も無く不可も無い、ビジネスホテル。程よいホスピタリティー。

※2019のメモより。

Jackieステーキ再訪

Photo: “Jackie's menu.” 2023. Okinawa, Japan, Apple iPhone 14 Pro Max.
Photo: “Jackie’s menu.” 2023. Okinawa, Japan, Apple iPhone 14 Pro Max.

何度目かに訪れたジャッキーステーキだが、今回は美味に感じた。たまたま肉質が良かったのかもしれないし、焼き加減の問題だったのか、あるいは、深夜に行くのではなくて、普通に夕食として食べたのが良かったのかもしれない。あるいは、このレストランの味わい、のようなものを僕が理解できるようになったせいかもしれない。少なくとも、最初に訪問したときの、「何がそんなに良いのかよく分からない」という疑問は解消した。


改めてステーキ肉を見てみると、徹底的に掃除されていて、筋や脂身は一切無い。同じグラム数でも、歩留まりは相当に悪いだろう。店のカジュアルな雰囲気に対して、3,000円台のステーキは一見高く感じられるが、そのあたりが理由か。実際、ランチは500円からあるし、ステーキ以外のメニューも別に高くない。

タコスも、Mサイズのステーキも、全てちょうど良かった。問答無用で出てくる、薄く・白く・粉っぽいスープも、今回はそれほど悪く感じなかった。一昔前のような、丁寧に作られた外食を、ご馳走として食べる。そういう姿勢で向き合うと、とても良い気がした。

壁にネジ止めされた、昭和40年代ぐらいのテイストのペンキ看板メニューには、演出ノスタルジアではない強さが宿る。