Palmと街に出る

Palm と街に出るの巻。

まあ、前回は僕が 2時間半遅れたわけで、その点では、あまりとやかく言う事もできまい。一人で喫茶店に入ってぼんやりする、といった事が極端に苦手な僕は、改札を出ずに、待ち合わせの駅で時間をつぶすことにした。

そして今、昼下がりのホームのベンチに陣取っている。気の抜けたような、温い午後の日差し。向かいのビルの軒先で、追いかけっこをする鳩をながめて、1時間が経とうとしていた。

左手に持った Palm Vx は、ちょっとお洒落めの PDA。つるっとした、シンプルなデザインは、都心のホームの風景の中にあって、違和感を感じさせない。アルミニウム製、ダークシルバーのボディーは重さ たったの 110グラム。Palm という名前の通り、掌に収まってしまう。

少し文章を書いて、少し鳩を見て、少し人を見る。その繰返し。時折、電車が着くとまばらな人混みができあがり、そしてすぐに消える。

Palmの良い点は、こんな時間を使って愚にもつかない文章を書いたり、ちょっとしたゲームをしたりできること。文字を手で書く事が極端に減ってずいぶんたつが、Graffiti と呼ばれるユニークな手書文字を使って文章を書くのは、楽しい。

携帯が震え、待ち人の名前を表示する。ハトの観察時間はおしまい。Palm も閉じる。

以上。

自分勝手に

「羊ページもめっきり大きなサイトになって、文章も変わった。別に、良いとか、悪いとか、そういうことじゃなくて」

そうなのかもしれない。というか、そうだね、間違いなく。羊ページが「大きな」サイトかどうかはともかく、4年間の間に、読者の量は格段に増え、知らないうちにのしかかるものも大きくなった。のしかかる?

1997年のある日の[今日の一言]は、わずかに一文。「なんとなく、焼き肉。」だけで終わっている。今だったら、とてもじゃないけど、そんな風には書けない。別に、書いていけないわけではないけれど、書けない。

良くないなぁ、と思う。だから、なるべく自分勝手に書く努力をしよう。努力?やっぱりダメかな、、。

朝 Web

Webは何でも知っていると勘違いしている、インターネット・ジャンキーの皆さん、こんにちは。羊ページです。


さて、羊ページの調査によると、インターネット利用に於いて、新たな習慣が生まれつつある。従来、インターネットは、深夜にやるものだった。それに、真っ向から挑むのが、今回とりあげる新習慣「朝Web」である。

朝起きて、テレビをつける、、前にまずマシンの電源を入れる。そんな人たちが増えている。インターネットでしか手に入らない、重要な情報(最新の日 記、専門的な最新ニュース、昨夜の NASDAQ の株価詳細、最新の羊ページ等)を朝のうちにチェックしたい。そんな欲求が、寝起きにマウスを操作するという、いかにも健康に悪そうな習慣を、徐々に一般 的なものにしているのだろう。
「朝 Web」は快適だ。利用者が比較的少ない朝は、どんな劇重サイトでもサクサク動く。あるいは、前日深夜に更新された日記サイトをまとめてチェックするにも 効率が良い。事実、最近羊ページへのアクセスは、朝7時頃に妙に増加する傾向にある。「朝 Web」という習慣は、かなり一般化しつつあるらしい。


しかし、この新たな習慣の台頭によって、思わぬトラブルも発生している。

起きてきたダンナが朝飯も食べないで、いきなりマシンの電源を入れはじめる。朝 Webに夢中で会社や学校に遅刻する。旅行に行くのにも、「朝Web」したさにノート PC を手放せなくなる。などなど、「朝 Web」は確実に一般化するとともに、その弊害も見せ始めた。


朝、公団住宅の台所。ノート PC をのぞきながら、朝食をとる夫。箸の先は、レタスを探して皿の上を彷徨ってはいるが、視線は Web に注がれている。

冷蔵庫からヨーグルトを食卓に運んできた妻が、その様子を見とがめ、いつものように怒鳴る。
「あなたっ、ご飯食べながら Web見るのやめてください!」
「ん、、あぁ、、」

いらだつ妻、上の空で返事をする夫。新しい、朝の風景。

注1:ちなみに「朝 Web」の台頭によって、「朝刊」が無くなるということは、当分無いだろう。起動時間 0.1秒(開く時間)、30インチのフラットディプレイ(広げた状態)、ページ更新速度数秒(めくる時間に依存)という高性能のWebブラウザ「朝刊」。 この高性能ぶりに、「朝Web」は太刀打ちできない。
注2:「インターネットする」という表現は、まあ、、いいじゃない。
注3:今回の[今日の一言]は、暫くしたら[コンピュータの一言]に移動します。