たこ焼きパック

今日は何故か、ですます調。

就職活動の時期です。私は昔、「たこ焼きパックをつくっている会社」を受けて、落ちました。職業に卑賤は無いと言いますが、たこ焼きパックをつくる 能力も無いと思われた自分。どうやって、就職活動を続けていけばいいのでしょうか、悩みました。別にたこ焼きパックをつくることが簡単だとか、そういうこ とは言いませんが、なにも落とすことはないでしょう、落とすことは。

さて、たこ焼きパックをつくれないと思われた人間でも、コンピュータ業界は優しく拾ってくれました。少し意外ですね。寛大な業界です。たこ焼きパッ ク屋に落とされて落ち込んでいる人は、コンピュータ業界に行きましょう。きっと、拾ってくれます。丁度、インターネットとか流行ってますから、拾われて 入っても、世間からはさほどバカにされたりしないと思います。

それから、エアーキャップ(通称:プチプチ)をつぶすのが大好きな人にも、この業界は向いています。世の中には、プチプチをつぶすのが大好きな人が けっこういると思いますが、クッキーの缶の底に入っているようなチマチマした代物では、物足りなさ感で一杯なのではないでしょうか。コンピュータ屋は、山 ほどエアーキャップを使います。特に新人のうちは、梱包作業とかもやらされますから(というか、仕事が専門的なのでそのぐらいしかできない)、平方メート ル単位でプチプチを使うことができます。

梱包に使うエアーキャップを全部つぶしてしまったら、梱包係からホワイトボード掃除係に格下げになるでしょうが、少しなら持ち帰ってもばれませ ん。(というか、使用済みのものが、ゴミ捨て場にいくらでもあります)思う存分、家でつぶしてください。あと、プチプチマニアにはたまらないと思います が、大きなものを梱包するために、特大のプチプチがついたものもあります。1プチが直径2cmくらいあります。これなどは、つぶしたときの充実感が格別で す。私には、どうでもいいことですが。

まあ、そういうことですので、就職活動にうんざりしている皆さんも、できれば、幸せな職場を見つけられると良いと思います。それでは。

注:この文章には、たこ焼きパックの製造・販売に従事している方を揶揄する意図は全くありません。たこ焼きパック無しに、関西の食文化は語れません。私は、たこ焼きはキライですが。

Frankie & Johnny

本日の、今日の一言には、ゲイリー・マーシャル監督「Frankie & Johnny」のラストシーンに関する記述が含まれています。まだご覧になったことが無い方は、ご注意ください。

寝る間際、久しぶりに映画を観た。ゲイリー・マーシャル監督の、「Frankie & Johnny」。

出演はアル・パチーノ、ミシェル・ファイファー。キャストは豪華だが、筋は恋愛恐怖症のウイトレスと、バツイチのコックの恋模様という、えらく地味な映画。夜も遅かったが、画がキレイだったのと、共演の二人の会話の妙で、つい最後まで見てしまった。

ラスト・シーン。雑然とした部屋に黄金色の朝日が差し、街は動き出そうとしている。二人は、アパートの出窓に腰を下ろして、歯を磨いている。ついさっき、二人は別れようとしていた。一瞬のすれ違いが、あるいは永遠に互いを隔ててしまったかもしれない。その時女は、自分の運命を、自分だけで背負うこ とに、決めかけた。でも、そうはしなかった。もう一度、自分以外の誰かと、生きることを選んだ。そんな出来事を越えて、二人は少しだけ新しい場所に立っている。新しい場所、向かい合って座る。朝日の街を見つめて、歯を磨いている。

たぶん僕は、出窓に腰を下ろして、恋人と歯を磨いたことはないと思う。でも、そういう朝もあったんじゃないか?そんな気が、ふとしてしまう。こんな 空気が流れるときが、確かにある。やがて、記憶は薄れ、失われてしまうのかもしれないけれど。ラスト・シーンを、そんなことを思いながら、観た。

監督のゲイリー・マーシャルは、プリティー・ウーマンで名を馳せた監督。ただ、僕は、こういうスケールの小さい映画の方が、むしろ好きだったりする。

邦題:「恋のためらい フランキーとジョニー」あまりにも、あまりな、邦題。これじゃ、誰も見ないよ。

あてもなく

駅の柱に、ぽつんと書いてあった落書き。

階段の横のクリーム色の柱に、ぽつんと、しかしクッキリと、マジックで。落書きと言い切るには詩的で、けれども詩にしては間抜けで、思わず目が釘付けになってしまった。

あてもなく、なんなのだろうか、、。