あゆ

都内某所のクラブで、I.W.Harper の、やけに濃い水割りを飲んでいた。隣に座ったのは、ついこの間まで音響関係のアシスタント・ディレクタをしていたという 20代半ばの女の子。
「どんな音楽、聴くんですか?」

と訊かれて、とっさに
「あー、あゆ」と答えた。
「うげ、めちゃめちゃミーハーじゃないですか」


まあ、別に嘘じゃあない。僕は結構あゆの曲が好きだ。ちゃんと聴けば分かるけど、彼女の CD は、どの曲にもたっぷり金がかかっている。

聴かせるフレーズがふんだんに織り込まれ、キャッチーな音色を使って編曲され、ボーカルは芸術的に加工され、全て計算し尽くされている。しかも、 フィニッシュのマスタリングは、平均的で安っぽいオーディオで再生したときにフラットになるように、明らかに操作されている。いわゆる、いい音ではない が、売れる音なのだ。そういうのは、別に不愉快だとは思わない。

あるいは、彼女の歌詞を批判する人もいる。自分の事しか歌わない、身の回りのことしか歌わない、そんな批判だ。でも、久しぶりに歌詞を批判される歌手が出てきたこと自体が、僕には嬉しい。


そういうわけで、僕はあゆの曲が結構好きだ。それにしても、
「あゆだなんて、もろに世間に流されてません?」
「う、、うん(しまった、この子が元業界関係者だってことを忘れてたよ、、)」

注:別にあゆだけ聴いてる訳じゃないです。
注2:「あゆは歌が巧い」とは一言も言ってません。

羊ページは、今日で 5周年

こんにちは、羊ページです。そう、5年が経ったのです。


羊ページは、今日で 5周年を迎えた。単純に言って羊ページは、1825日間インターネット上に存在し続けている。1825日の間に、僕は学生を卒業し、幾つかの恋もし、いろいろ手に入れていろいろ失って、そしてここに居る。

振り返ると、僕自身は全然変わってしまった。そして、全然変わっていない。同じように羊ページも大きく変化し、そして変わっていない。


最近好きで聴いている音楽は、ボサノバ。日曜日の午後なんかに、聴くともなく流していると、なんとも暖かい気分になってくる。歌手の小野リサがこんな風に言っていた。ボサノバは、何かを押しつけるのでも、主張するのでもない。でも、存在している。そして、みんなが好き。

羊ページがやろうとしていることは、本当はそんなことのような気がしている。それが、5年目の気分。

参考:さて本日の BGM は、Lisa Ono, Colecao -the collection-, 2000, MIDI Inc.(MDCL-1366) です。ベストアルバムなので、初めて買うボサノバには良いのではないかと。

視線のエロス

煎餅を囓りながら、久しぶりにフランス映画を見る。
視線のエロス。
どちらかといえば、見ていて疲れる映画。フランス語、字幕を丹念に追わないと、内容が分からない。
「記憶は、情熱を留めておくことができない」その言葉だけが、心に残る。
だからこそ、耐えられることもある。そうじゃないだろうか。

注:べつにエロエロな映画ではない。邦題がめちゃくちゃなだけだ。