オキテ、シュウマイ!

取引先の営業が、最後に僕たちを連れて行ったのは、フィリピンパブ。

その時既に、僕は眠さの限界に達していて、ほとんど意識がなかった。店の女の子達が、寝続ける僕を指して「この人はどこから来たの?何人?」と同僚 に訊いたところ、ためらいもなく「チャイニーズ」と答えた。おかげで、僕のコードネームは「シュウマイ」に決定したらしい。知らない間に、「シュウマイ」 と呼ばれていた。
「ウェイクアップ、シュウマイ!!」
「ガンバッテ!シュウマイ!!」
「オキテ、シュウマイ!」

薄れる意識の中で、「シュウマイ!」と呼ぶ声だけが聞こえた。

注:彼女たちの知っている中国語である、ギョーザ、シューマイ、シェイシェイの中から、シュウマイに決定したらしい。

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