メガマック

Photo: メガマック 2007. Japan, Contax i4R, Carl Zeiss Tessar T* F2.8/6.5.

Photo: “メガマック” 2007. Japan, Contax i4R, Carl Zeiss Tessar T* F2.8/6.5.

旅に出る前に、何故かビッグマックを食べ続けてきた僕にとって、この新春にその上位バージョンであるメガマックがリリースされるというニュースは、新しい年の旅立ちに向けての吉兆とさえ思えた。

というようなことは、全くないが、ここ数日にわたって昼夜「メガマックが出るぞ」「メガマックはまだ食べていないのか」「メガマックのポスターの写真を送ります」等々の、メガマック情報が、一方的に送りつけられてくるので、じゃあ食べに行きましょうということになった。


あんまり意味はないが、ちゃんとクーポンなんかをカラー印刷して、準備万端。近所のマクドナルドに出かけた。クーポンには小さく、「メガマックが品切れの場合、ビッグマックを 240円でご提供します」と書いてある。品切れするようなものなのか?

夕方だったが、マックは混んでいた。見れば、ほぼ全部の客のトレイにメガマックの小箱が。はっきり言って、人気だ。でも、メガマックって、既存のハンバーガーの材料だけで出来ているので、品切れとかはしないと思われる。


メガマックは何かと言えば、ラジオの CM がいみじくも言い表したように「パンズ、肉、肉、パンズ、肉、肉、パンズ」である。どうやって作るのかと思ったら、疲れ切ったパートのクルーが保温ケース に入った肉を、いつものビッグマックのパンズの上にペタペタと積んでいる。肉の消費量が普通のハンバーガーの 4倍、ビッグマックの 2倍なわけで、まとめ焼が基本なのか。店の脇には真っ白なペイントの怪しげな冷蔵トラックが横付けされ、飼料の素材を補給している。

バーガー類の待ち行列は全部、メガマック。かなりアメリカンな配色の紙箱に、メガマックの広告写真ほどのボリュームは無いが、ビッグマックの広告写真ぐらいのボリュームで(ややこしい表現で申し訳ないが)、ドンと入っている。


食べてみると、まあ、美味しいのではないか。美味しいというのは、つまり、よりビッグマック感が高まっていると言う意味で美味しいのであって、そういうものが嫌いな人には、とても苦痛を与える食べ物であるとは思う。それから、肉が2枚増えただけで、これだけ腹に来るのかというぐらい、満腹にはなる。いや、まあ、これはアリだろ、という感想。注意としては、700kcalオーバーなので、ダイエットコークとかを頼んでも、何の意味もないという点が挙げられる。

ちなみに、各方面から寄せられたその他の感想としては、「こんなに口が開かない」「美味しいとは思うが、食べきれなかった」「モスバーガー派なので食べない」など、なかなか好意的なものが多かった。

なお、食べ終わった我々は、「焼肉でも行くか」という結論に達した。ファーストフードって、いまいち〆にならないのだ。

おやじ焼き、その正体。

Photo: "おやじ焼き"

Photo: “おやじ焼き” Contax i4R, Carl Zeiss Tessar T* F2.8/6.5.

「おやじ焼きって何だよ」という謎に、ついに答えが出るときがきた。

地元コーディネーターの協力を得て(「ん、ああ、おやじ焼きね。帰りに食べていきます?」)、その店内に侵入した。店のおばちゃんは、やたらにフレンドリー。というか、コーディネーターと、「どう最近」みたいな会話をしている。コーディネーターは常連なのだろうか、いや、大阪だけに初対面でもこれぐらいの会話はしてしまうかもしれない。


では、さっそくおやじ焼きを。

解説するとおやじ焼きは、たこ焼きの上にウズラの卵の目玉焼きが載ってる。そんな細かいもの作れないだろと思うのだが、実に、ちゃんと目玉焼きが載っている。んで、その様が「目玉のオヤジ」に似ているから、おやじ焼きだと!オヤジのためのつまみ焼でもなければ、オヤジのみじん切りが入っているわけでもない。しかしそのネーミングの駄洒落っぷりが、オヤジとも言える。そういう素敵なメニューであった。

味は、、大阪的な中身のトロリとしたたこ焼きに、卵味がまざって、相当こってりしている。これはウマイのではないか、と思う。4つぐらい食える。(4皿ではない)

秋刀魚の味

Photo: 秋刀魚のキモ焼き 2004. Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

Photo: "秋刀魚のキモ焼き" 2004. Contax Tvs Digital, Carl Zeiss Vario Sonnar T* F2.8-4.8/35mm-105.

今週は秋刀魚ばっかり食べているような気がする。メニューに秋刀魚があると、脊髄反射で頼んでしまう。で、頼んでいきなり出てきちゃったりすると ガッカリだけど(そんな店には行かないが)、焼き上がるのをわくわく待つのは楽しい。オヤジ系定食だけど、やっぱり、塩焼きが一番ですね。

でも、僕は秋刀魚のキモが食えない。大人の味、だから大人になったら食えるようになるかと思っていたが、無理なものは無理みたい。脂身が食べられな い人のことが、ちょっと分かる。魚は綺麗に食べるほうなんだけど、秋刀魚はそういうわけで、いまいち骨だけしか残らないっていう訳にいかないのが悔しい。 でも、この店のキモ焼きは食べられるんだよな。新鮮な秋刀魚にキモを使ったタレを塗して、炭火で焼いてある。この時期だけのメニュー。


秋刀魚を食べると、やっぱ日本の秋の味だよなぁと思う。外国でも食うのかな?辞書を引いてみると、a Pacific sauryっていうらしいから、きっと獲れるんだろうけど。

そういえば、小津安二郎の映画「秋刀魚の味」。そんなタイトルがついてるのに、最後まで秋刀魚が出てこない。でも見終わると、ああ、これは間違いなく「秋刀魚の味」っていうタイトルだなぁと思う、そういう凄い映画です。秋にオススメ。(料理の映画じゃありません)