力の入っていないコンテンツだけを見ていきたい

Photo: "Night stalker"

Photo: “Night stalker” 2000, Kobe, Nikon F100, 35-105mm F3.5-4.5D, Fuji-Film RHP III

タイムラインで、力の入っていないコンテンツだけを見たい、というコメントを見て、ああ、まさしくそれが気分だなと思った。ためにならないものを、感動がないものを、発見がないものを、だらだら見たいのだ。受け取るための力を要求されないものだけが、必要。

年末、wired conference 2020のキーノートで、Kevin Kellyが話した内容があまりにも素晴らしくて、400ページある代表的な著書のテクニウムを直ぐに読み切った。この10年、もやもやしていた事が、一気に繋げられた感じ。

そういう事に使う力と、コンテンツを消費する力はちょっと違う所に属していて、今は、コンテンツの方はお休みにしておきたい気分。


最近ようやく学んだのは、その時やりたいように、その時の自分のプライオリティに従うのが一番良いという事。だから、今は存分に咀嚼力不要のコンテンツだけを、食べていく。

羊ページ、咀嚼力を要求したり、しなかったりするサイト。26年目、よろしくお願いします。

どこから来た猫?

a cat in Malacca

Photo: “a cat in Malacca” 2010. Malacca, Malaysia, Sony α900, Carl Zeiss Planar T* 85mm/F1.4(ZA)

マラッカの猫は、どこからやってきたのだろう?この半島に、猫が昔から居たとは思えない。

マラッカは古くから海上交易の要衝だ。無数の船がここに投錨し、無数の人たちがここに滞在し、あるいは骨を埋めたことだろう。


今、僕のまえで長く伸びているこの猫も、その祖先は船乗りがねずみ取りのために、遙かヨーロッパから連れてきたのだろうか。あるいは、その古風な体型と顔立ちを見るに、エジプトあたりの猫発祥の地から、乗り込んできたものだろうか。

マラッカの猫の体は皆小さく、ほっそりしている。日本の海の近くの猫は、餌がよいからみな体格がよいが、ここの猫たちはそういうものでもないようだ。

飼われているのか、あるいは、そこに存在しているだけなのか、それもよく分からない。が、モスクの広場で超然と昼寝にいそしんでいる彼の目線は鋭い。


イスラムの猫だなぁ、と勝手に合点し、起こしてしまった事を詫びて立ち去る。彼の祖先は、イスラム教徒と共にダウ船に乗ってきたのかもしれない。

タオルの上のネコ

Photo: タオルの上のネコ 2009. Yokohama, Japan, Sony α900, Carl Zeiss Planar T* 85mm/F1.4(ZA)

Photo: “タオルの上のネコ” 2009. Yokohama, Japan, Sony α900, Carl Zeiss Planar T* 85mm/F1.4(ZA)

横浜のうららかな午後。春まであと少し。


店の軒先に、ネコは専用のタオルを引いて貰って、てこでもそこから動かない構え。

春までの少しの間、グーグー眠って過ごすのかな。