福袋、あるいは坂本龍一の健康法

近くのデパートや駅ビルは、家族連れであふれている。その客層をみて萎える。

正月というのは、どうやらまともに人生を積みあげた人のための時間のように思う。俺は、いいや、とも思う。午前 2時まで働いて、皆でプリンアラモードを電子レンジに放り込んで大受けしているような人生を歩んでいる人には縁がない世界かもしれない。(シュークリーム を電子レンジに入れてみても面白いよ※真似しないで下さい)

主立ったところの福袋は、軒並み完売御礼になっている。別に買う気もないが、出遅れた感は否めない。それでも、何故か福袋が山ほど残っている店とい うのもある。ワゴンの上で売れ残っている福袋の横に立つ店員の微妙な戸惑い。目が合ってしまった動揺。いや、でも、おばちゃん向けの 3万円の福袋とかいらないから。

デパートの食料品売り場の福袋に悩む。何が入っているのだ、ロブスターのビスクスープなのか?でも店員が「5,000円ぐらいする紅茶が入ってます」と言っているのを聞いて、危なかったと思う。食い物だと思って買ったらお茶だったというのは、あまりにもダメージが大きい。


本屋をのぞくと、面白いんだか面白くないんだかよく分からない雑誌、switch の健康特集っていうのがあったので、立ち読み。(興味の無い人のインタビューとか、ホント興味ないので、あまり買いたくないので)

巻頭特集で、坂本龍一が健康生活について語っている。イメージとして煙草すいまくり、ジャンクフードくいまくり、PC つかいまくり、だったのだが、いつの間にか絶煙していて、晩飯は蕎麦(ただし、ニューヨークのな)だったり、酒は日本酒と焼酎ですねとか、そんなことに なってる。Mac から Win に乗り換えてたはずなのだが、G4 note 使ってるし。時代は変わった。

で、最近、New Balance の広告が坂本龍一になっているわけで、なんだそれと思っていたら、自身、ずっと履いているらしい。(雑誌の裏表紙は、New Balance の広告だったから、そこには大人の論理が多少なりともあるのかもしれないが、、)僕もけっこう前から履いてるけど、別に坂本龍一の真似じゃないからね。昔 waterman の万年筆を買ったのは、坂本龍一の CM に影響されてのことだというのは認める。(使わないんだ、これ)

注:電子レンジは説明書の使用方法を正しく守って使用して下さい。デザート類を放り込んだ事による、精神的、身体的、機械的ダメージについては、一切の責任を負いません。まじめに、凄く熱くなるので危ないです。

Carl Zeiss Planar T* 85mm/F1.4(MM)

Photo:2001. Tokyo, Japan, CONTAX RX, Carl Zeiss Planar T* 1.4/85(MM), Knodak

Photo:2001. Tokyo, Japan, CONTAX RX, Carl Zeiss Planar T* 1.4/85(MM), Knodak

Yashica/CONTAX MM マウントの中で、最も有名な単焦点レンズ、Planar 85mm/F1.4。5群6枚のレンズが、みっしり詰まった 595g には、妙なお買い得感がある。

ピントは薄く、視力が良くないときちんとフォーカスさせるのは、難しい。2m先の人間を撮影するとして、絞り解放 (f1.4) では、体感で 2センチ程度の写界深度しかない。で、その難しさの見返りが、素晴らしい発色と暈け。オイルを流したような、艶のある暈けは、普通のレンズと全く次元が違 う。

個人的には、最も使い勝手が良く、最も多用しているレンズ。85mm の寄りすぎない、離れすぎない、独特の視点は、丁度文章で何かを切り取る時の呼吸に似ている。解放近くでの美しい暈けは、主題にスポットライトを当て、カ ラレーションの強い色味と合わさって、自分だけの表現を生む。

Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 35-135mm/F3.3-4.5(MM)

Photo: 2002. Kyoto, Japan, Contax RX, Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 35-135mm/F3.3-4.5(MM), Kodak EB-2

Photo: 2002. Kyoto, Japan, Contax RX, Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 35-135mm/F3.3-4.5(MM), Kodak EB-2

Zeiss の標準ズームレンズ。Vario-Sonnar の 35-135mm/F3.3-4.5。135mm で F4.5 を維持するのはたいしたもの。

VS35-135 がカバーする焦点域は非常に使い易く、ちょっとした旅行ならこれ一つもっていけば、十分ことは足りる。マクロ機能もついていて、あらゆる状況で、あらゆる ものを撮れるレンズだ。15群16枚のレンズを組み合わせたガラスのカタマリは、860g とかなりの重さがあるが、ウエイトバランスはよく、持ち易い。描写は現代的でビビッドな Zeiss で、澄んだ空気感がある。厳しい光線条件でも安定した写りで、コントラストと解像度も高い。

気軽に買えるような値段ではないが、CONTAX SLR に組み合わせる最初の1本として、思い切って選んでみるのも良いかもしれない。ちなみに、レンズ径が 82mm もあるので、フィルターが結構高い。純正の P-Filterで定価 5,600円だ。(!)