Band of Brothers

huluに、Band of Brothersが来ていることを知って、通しで見てみた。一話完結で無いものを全部見るなんて、VODじゃなければ無理だ。だから、所々しか見たことが無い。


戦闘シーンは高圧縮のストリーミングと言うことを考えると、随分辛いと思うが、ほとんど問題ない。

いろいろな部分の作り込みが凄いが、脚本もいい。表題の”Band of Brothers”と言う言葉を、敵将に言わせているのは、フィクションなのだろうが、よくできている。

バルジの闘いで出てきた戦車が、意外とまともだった。例えば、ヒトラー最後の12日間に出てきた、やばすぎる形のタイガー I型、プライベートライアンのタイガーも酷かった。それが、かなりちゃんとしていたのは、感心。怪しい形の三号突撃砲は、何のカモフラージュもしないで、あの時期の西部戦線を走っていたのか?とかいろいろ思うところはあったが。


でも、連合国視点のドラマとしては凄くよくできている。同じ年代を描いた日本の戦争映画の、あまりにも画一的な「戦争とはこうだ!」みたいな描き方とは決定的に違う。ドラマ自体が、複数のメンバーのインタビューから構築されている事から生まれる、厚み、なのだろうか。

いろんな人物が出てくるが、組織とか考えていると、指揮官になっていくウィンターズの視点というのが、余計に目に付く。平から士官になっていく様子のリアリティーが、ほとんど会社の中で見る誰かの人生みたい。もともと、現代の会社というのが、軍隊をモデルにしているのだから、それはそうか。

上に見せる実績をつくりたい上官と、現場との齟齬を調整する下士官。組織の永続的なテーマ。そして、そうした、諸々を押し流すのが、歴史の流れだったり。あるいは、会社ではなかなか無い(まったく無いわけでは無い)、戦死だったりする。

そういえば、24も結局は究極のサラリーマンドラマにしか見えなくて、途中で嫌気がさしたな。

Lightroomがあれば、センスとかいらないんじゃ無いか

Fried tomato salad

Photo: “Fried tomato salad ” 2011. Tokyo, Japan, Ricoh GR DIGITAL III, GR LENS F1.9/28.

写真管理のソフト、幾つか試してみて、Adobe Lightroom 3 にした。王道と言えば、王道だ。

元々、Apple の Aperture が良いかなと思っていて、Mac を買ったら Aperture だと思っていたのだが、リモートの Windows ファイルサーバ上にある大量の銀塩のスキャンデータをそのまま管理する事はできなそうで、諦めた。インターフェイスもちょっと馴染めなかった。

使って見ると、Lightroomは、ローカル/リモート合わせて 2万枚オーバーのデータでもまったくへこたれず、もっさりもせず、安定している。元の写真データを壊す心配なくいじれる、非破壊型のエディットポリシーの安心感も手伝って、非常に満足して使っている。


フィルタの適用も驚くべき速さで(Core i7が速いのかもしれないが)最初は色々遊んでしまう。結局、よく見た気のするプリセットのフィルタで、よく見たような写真が簡単に出来上がる。グレインノイズも生成してくれるし、周辺光量落ちも簡単だ。だから、あっという間に銀塩味のあるっぽい写真だって作れる。

つまり、機材のノスタルジーや、こけおどしのフィルターは、まったく意味ないのだ。もしかしたら、センスやスタイルすら、意味ないかもしれない。元の写真の差だけが、決定的なのだ。

ちょっと飛躍するが、今ほど、自分の足で歩いて、自分の目で見て、自分で撮る事が、大切な時代は無い気がする。結局、体感覚というか、そういう所の差異が、最後に来る。そんな気がしているのだ。

unlearn

新年おめでとうございます。

ふり返れば、去年は色んな事が変化した。ここ数年の苦心というのは、やっぱり unlearn することの難しさだったように思う。(日本語で表現したいのだが、あまり良い単語が浮かばない)

それが果たしてうまくいっているのか、あるいは、結局いつものパターンなのか、それは分からないけれど、なるべく自分が新しく居られるようにしたいなと思う。

それでは、今年もよろしくお願いします。