日記猿人

オンライン日記リンクサイト[日記猿人]に登録したら、かえって自分がはまってしまった。ここでは、個人が「日記」というシンプルな一つのテーマで、想像もつかないほど多様なことを書いている。登録数は4,000件以上、誰かしらによってひっきりなしに更新されている。最新のものを読むには、[ここ]から新規更新された日記を適当に探して、飛んでいけばそれでいい。

この日記猿人は、ページの人気投票みたいなものもあって、その上位に顔を出しているようなサイトは、割とこなれた感じのもので安心して読める。ほと んど、プロのエッセイストじゃないかっていうようなサイトもある。(僕にはどっちかというと、人気とかには全然関係ない、弱小サイトの方が怪しくて面白い けど)


狭いモニターの中で、オンライン日記を延々と読んでいると、皮肉なことに世界の広さを実感する。世の中には、本当にいろいろな一日がある。そして、本当にいろいろな気分がある。

乾ききった心で書いたような、痛々しい気分の日記もあるし、おいおいホントにここまでオンラインで書いちゃっていいのかよ、と思う無防備な気分の日 記もある。いままで、あんまり他のサイトがやっていることを気にしないで、勝手に自分の思っていることを書いてきた僕だが、ふと周りを見回してみると、自 分と同じようなことをしている人がけっこういて驚いた。

そして、そういう日記をひたすら眺めながら過ごしていると(今日は一日雨だったしね)、「こりゃ俺の方がうまいな」(失礼)とか「なんか自慢っぽい日記でヤナ感じ」とか、「コイツの生活はだいじょぶなのか?」とか、、、無限に時間が経ってしまう。

どんどん他人との繋がりが薄くなっていく日常だけれど、結局はどっかで繋がっていることを、人は求めるのかもしれない。オンライン日記を読んでいると、少し懐かしいような、ある種の親密さのようなものを感じるのは、僕だけだろうか。


そういえば、ずいぶん前の事になるのだけれど、祝一平さんが亡くなった。誰それ?という人が大半だと思うが、この人は僕が昔使っていたコンピュータ (X68000)の世界ではとても有名な人だった。この[今日の一言]には、日付がなくて「某月某日」という書き方になっているのだが、この書き方は、そ もそも祝さんが自分の雑誌に連載していたコーナー「変酋長の小屋」の書き方をまねたのである。

当時は、身の回りにはInternetなんて影も形もなくて、「変酋長の小屋」は日本初の月刊ディスクマガジン(CD-ROMではない。フロッピー ディスクです)に連載されていた。「変酋長の小屋」は、言ってみればデジタル日記のはしりだったかもしれない。ご冥福をお祈りします。

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