Photo: 2003. Nagasaki, Japan, Sony Cyber-shot U10, 5mm(33mm)/F2.8
五島列島は、あんまりメジャーでないとは言え、いちおう観光地なので、観光客相手のお店なんかもなくはない。晩飯はなににしようかとうろうろするが、「いかにも」という感じの海鮮料理の店などは、どうにも気が進まない。
福江の商店街の一角に、焼鳥屋を発見。清潔だが使い込まれた店構えは、美味そうな店オーラが。五島列島で焼き鳥でもないが、とにかく入ってみた。
引き戸を開けた瞬間に、ウマイ店を引き当てたことが分かる。カウンター 10、座敷 20はある奥に広い店だが、お客さんでいっぱい。飛び交っているのは、完全に地元のコトバだ。なにより、食べる方にも、食べさせる方にも、活気がある。
単なる「やきとり」が良い。これは、鶏肉とタマネギの一種のネギマ。これだけで、10串ぐらい食べた。美味しい焼けた脂と、炭の香り。しかも、ここ のメニューは 1串 70円から。えらく安い。きっちりした仕事のされた定番の鳥皮やハツなどの他にも、ヒップ(なんだろう?)やカルピー(カルビか?)など、ちょっと変わっ たモノもある。
腹が減ったので、焼きおにぎりを頼む。
「梅と、おかかと、チーズがありますけど」
「チーズ?」
「チーズ食べれるなら、チーズはお勧め」
大将が言うならしかたあるまい。1種類ずつもらうことにする。1個 100円だし。
「どうです?」
炭火の上でじっくり焼かれた焼きおにぎりの香ばしさ。かのチーズ焼きおにぎりは、ある種バター醤油ご飯的おいしさを醸し出していて、けっこうウマ イ。でもなぁ、このメニューが生き残れるのかは、ちょっと不安。後ろの座敷から焼きおにぎりの注文が入るが、大将はまたもやチーズを勧めている。
「チーズ??うーん、じゃあ梅 2つ、おかか 1つ、チーズ 1つ」
「えー、俺チーズかよぉ!」
完全に色物扱いされてます。
運良くカウンターの真ん中だったので、くるくる串を返す大将の手つきを見ながら楽しく食べられた。周りを見ると、やっぱり焼酎をがんがん飲んでる。九州に来たんだと思う。
で、限界まで食べて、2,250円なり。安いなぁ。