Y2Kの残したもの

一部で好評の「Y2K現状報告のコーナー」、こんにちは、羊ページです。

全社を挙げたY2K対策は、空振りに終わりそう。と思ったら、Y2Kそのものではなく、Y2Kへの準備がもたらした不幸な事件が2つ。


その1。

僕の隣の席のコンサルタントが、新年、爽やかに自分のPCの電源を投入したところ、いきなりマシンが沈黙してしまった。ハードディスクが回らない。

Y2Kもあることだし、ということで、年末に、普段は絶対に落とさないマシンの電源を落として帰ったが、結局、マシンは二度と立ち上がらなかった。 同僚のエンジニアの「あっためてみればー」というアドバイスにすがったものの、やはりダメ。ファイルが救えないと分かったその人は、潤んだ目でカラカラと 笑っていた。

全てを失ったその人曰く、「ハードディスクの死を前にして、人は無力だ」。ただ、全てを消去してしまうと、「ある種のサッパリ感がある」らしい。なんか、分かる気がする。


その2。

Y2Kの原因を作ったのは人間、対策を行うのも人間。人間は、飯を食う。

Y2Kの非常時に備えて、僕の会社でも水とか、カップラーメンとか、紐を引くと暖まるカレーなどの食糧が用意された。それらの出番は、結局は無く、 Y2K対応が暇で暇で仕方の無いスタッフが、暇つぶしに消費することになった。ただ、あまり積極的に食べたいものでもないので、減りは鈍い。まあ、もとも とが非常食なのでほって置いて腐ることはないからいいが。

しかし、なんか路線の違うものを用意した会社もあったようだ。

Y2Kに備えて何を買うべきか考えた担当者は、まずは、お正月を会社で祝うためのものが必要だと判断。とりあえず、おせち料理や、新年を祝うシャン パンを注文。更に、スタッフの意見を聞いて、ビールとポテトチップス、ビーフジャーキーも用意した。しかし、それだけでは、なんとなく心許ない。もしもの 時には、もうちょっとスパルタンなものが必要だ。そこで、みかんとバナナを大量に注文。これなら、おやつにもなるし、非常時には食事にもなってバッチリ ね、と考えたらしい。

みかんとバナナ。登山じゃないんだから、、。

結局、Y2Kによる非常事態は何も起こらず、ダンボール箱一杯のバナナだけが残された。オフィスには、バナナが熟し、やがて腐ってゆく臭いがたちこめつつあるらしい。バナナは腐る寸前が一番美味しいらしいけどね。


その2は、羊ページの読者の方から聞いた話しだ。それが、あまりにも面白かったので、Y2Kのスタッフに話したら、受けた。

そこで、皆で大笑いして楽しかった、とその人にメールを出したら、「担当者はワタシです。みかんとバナナは笑うところではない(怒)」との返事が、、。

注1:昔のハードディスクは、湿度が高かったりするとベアリングのグリスが固まってしまい、動作しなくなることがあったらしい。
注2:ファイルの大半は、ファイルサーバにあったものの、最近つくった分は、ダメだったそうだ。ハードディスクは、ある確率で壊れるものなので、その前提で使わないといけない。回っているものは、いつか止まるのだ。しかし、医者の不養生とはよく言ったもの。
注3:その2の掲載にあたっては、事前に「担当者」の方からネタに使ってよい旨、了解を得ています。

フルレート

電池が弱まり、通話可能時間がウルトラマンの滞在時間より短くなった携帯電話を、新しい端末に買い換えた。通信業者を変えようかとも少し思ったが、「めんどくせー」「どうでもいいー」「寒いー」などの心の声に負けて、機種変更に止めた。

通信業者の変更を思いとどまったもう一つの理由、208系以降はフルレートでの通話がサポートされ、通話品質が改善されているのだ。僕が携帯端末に求めるのは、強靭なバッテリーと、耳から血が出るくらいに十分な音量(別に難聴ではない)、それと通話品質だ。その意味では、208はだいぶましになった。他にも、色が変わる液晶とか、3重和音の着信音とか、いらない機能が満載だが、それは、いらない。i-modeじゃないのか、という話しもあるが、なんで電車の中でまでメール書かなきゃならんのだ。いらない。

前回、携帯を選んだときに、よりによって伝説的に性能の低い、あのN203を買ってしまった苦い思い出から、今回はいささか趣向を変えて、新たな選定基準で買ってみた。メーカーの株価だ。勝者は、最近ぐんぐん株価の上がっている注目の会社、松下通信工業のP208。株価が高い->業績が良い ->開発費がかけられる->良い製品ができる、という発想。こう考えると、あんまり悩まなくていい。どうせ日用品みたいなものだし。

ただ、株価で買うものを決めるというのも、実際には、いささか敷居が高い。僕の場合は、通工の人と話したことがあって、その実直な感じが良い印象だったのも選択の理由。そういえば、以前使っていたPHSも通工のやつだった。「株価で選ぶ」というのとは矛盾するが、人の顔が見えているものの方が、買いやすい。「めんどくせー」「どうでもいいー」と思っている割には、いろいろ考えてるな、、。

で、使ってみると、なかなか良いと思う。機能が多い割に操作しやすいし、高音が耳障りだが通話品質もそう酷くない。3重和音の着メロは、単音の端末と聴き比べると、全然印象が違って面白い。でも、所詮は普通の携帯なので、すぐに飽きた。やっぱi-modeにすれば良かったかな、、。

注1:羊ページの作者は寒さに弱い。
注2:フルレート通話は、DoCoMoのカタログではハイパー・トークという名前になっている。
デジタル携帯端末は、音声のデータを圧縮して基地局に送っている。基地局と、端末の間は無線通信で結ばれるが、従来のNTT DoCoMoデジタル端末は、無線で本来送れるはずのデータ量の半分しか送っていなかった。半分の割合で送っているから、ハーフレートということだ。そうなれば当然、音声データはかなり圧縮されて(間引かれて)しまい、それが「DoCoMoは音が悪い」と言われる一因でもあった。
なんでそんなことをするかといえば、ハーフレートにすれば単純に2倍の端末数をサポートできるから。で、今回のフルレートのサポートで、ようやくJ-PHONEのようなフルレートのサービスと並ぶようになった。(実は、DoCoMoも最初はフルレートだったのだが、加入者の増加に伴ってハーフレートに変更されたという経緯がある。そして、またフルレートに戻ったのだ)

Y2K記録の続き。

Y2K記録の続き。

あまりにも暇なので、みんなでWebサイトを巡った。シフト終了まであと30分のところで、宇多田ヒカルのサイトに行き着く。日記をみんなで読んでいたら(なんで、みんなで読むかな)、プリンの賞味期限の話が書いてあった。

さっき食べたプリンの賞味期限が、丁度、コンサートの終了日と同じで、コンサート近いなと思った。そんな感じの内容。そういう何気ない、心のひっかかりを書けるのがいいなと思う。

しかし、有名人になっても、プリンの賞味期限は見るんだね。


あと5分でシフト終了。