西ノ宮神社の池。
池の中に網をいれて、おじいちゃんと子供が、なにかを掬っている。夏は、盛りを迎えていた。池は青々とした藤棚に囲まれ、静寂がある。何故か、セミが鳴いていない。
この子にとって、この夏の一日は忘れがたいものになるのだろうか。あるいは、記憶の底にひっそりとしまわれた、日常の風景になるのだろうか。この写真を見ていると、ふと自分の記憶の底をさらってみたくなるような、そんな気になる。
神戸を印象付けたものの一つが、水。この境内の池の水。殺伐とした海の水。夙川の柔らかい水。酒場で飲んだ、灘の酒の水、、。