電球

色温度の話をしていると、タングステン光という用語がよく出てくる。何がタングステンなんだろうと言えば、いわゆる白熱灯のフィラメントがタングステンで出来ているんだという。

1300℃という温度に耐え、燃え尽きない唯一の金属がタングステン。電球の発明から 130年を経た今でも、その基本的な構造と原理は変わっていないそうだ。ちなみに、電球って凄く単純なように見えるのだけれど、アレを大量生産でつくらないとなると、1個で数千円は下らないものになるらしい。

部屋に新しく照明を買って(安かった)、中身を最初は電球色のボール蛍光灯にしたのだけれど、やっぱり明るすぎるので、結局20Wの電球を買ってきた。古風なボール紙に包まれた電球は、えらく安い値段だった。

国によっては、効率の悪い電球を規制しようというところもあるらしい。当たり前のことが、凄い速度で、当たり前でなくなっていく。そういう世の中の流れか。

発酵食品の賞味期限

Photo: 泡盛 2007. Tokyo, Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

Photo: “泡盛” 2007. Tokyo, Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

「これ、カビてますよね。この香りは、カビですねぇ。」

一口の泡盛を飲み下したソムリエの顔は、引きつっているんだか、おもしろがっているのか、ちょっと微妙なところだった。プロが言うんだから、本当にカビなのかもしれない。イタリア料理店に泡盛を持ち込むのはどうかと思うが、まあ、面白いから良いか。


この泡盛、味が何だかおかしい。クセがある、という次元を超えた臭い。カビだという人も居る。古民家という人も居る。風呂の残り湯という人も居る。しかし、その何だかおかしい感じが気になって、4合ビンを買ってしまった。

泡盛の専門書に載っている蒸留所の写真を見ると、発酵槽の上に怪しげな竹の簾で覆いがされている。これか?これが臭いの原因か?まあ、とにかく忘れがたい味なのだ。いずれにしても。

この泡盛に対抗して店から出てきたのは、(「ピッタリのをお出しします」と自信ありげだった)賞味期限を危険なほどに無視して熟成させたチーズ。これはこれで、腐った野菜桶に頭を突っ込んだような香りと、過剰なまでのコク。

「発酵ものの賞味期限なんて、有ってないようなもんですからね」

という力強いコメント。そうね、熟成なのか腐敗なのかなんて、そんなのは思い一つね。

オシャレ家電

amadana アマダナ キッチンタイマー ホワイト MT-123-WH
オシャレ家電、嫌いではない。しかし、amadanaとかの割高っぷりには震える。
なので、冷蔵庫はamadanaにOEMで「中身を」供給している三菱のを買ったりしている。外見はちょっと違うけど、まあ、だいたいamadanaだし、値段は半分だ。
オシャレなんだから割高い部分も含めてのステータスなのだろうが、オシャレ家電のエリアはいまいち偏っている気がする。コーヒーメーカーとか、コーヒーメーカーとか、トースターとかトースターとか。トースターって日常で使うか?
あんまり実用的じゃないというか、無ければ無いで困らないもの(コーヒーメーカーは必要な人には必要なのかも知れないが)が多い。いざ、電子レンジとか、冷蔵庫とかで探そうとすると、選択肢がない上にどれもやけに高かったり、機能があまりにも欠落していたりする。
デザインって、お金がある企業なら出来るってわけでもないのが面白い(Microsoftを見よ!)のだけれど、いったいどんな内装の家に置いたらマッチするのか、さっぱり分からない変なデザインの白物家電達をつくっている大手電機メーカーの方々には、もう少し頑張って欲しいと思う。
それも、「プレミアム」な値段を付けるんじゃなくて、普通の値段で。限られた層に売るサブのラインじゃなくて、メインストリームで。もう、時代はデザインが良いから高い、っていうフェーズじゃないと思うのだ。確か、インダストリアルデザイナーの秋田さんもそんなことを書いていた(か言っていた)ように思う。
そうして、良いデザインの愛着の持てるものを、長く使いましょう。
それにしても、本当に僕が探しているのは、オシャレなお風呂掃除靴なのだが。選択肢が水色(もしくはピンク色)の変なプラスチック製のミニ長靴みたいなのしか無くないか??