iPhone XS maxに替えて、思っていたより良い製品で大変満足していたのだが、飛行機でノイズキャンセリングイヤフォンを出したときに、あ、これジャックねーじゃんという事に改めて思い至った。その時は、会社携帯でしのいだけれど、いつかはなんとかしなくては。結構気に入っているQuietComfort20をお払い箱にするのは忍びない。答えはBluetoothかDACだが、前に衝動買いしていたM-AudioのUSB DACをXSは認識してくれなかった。
買うか、DAC。何も考えずにAppleの尻尾でも良いかと思ったが、そんないい加減なガジェット選びでは、いけない。とはいえ、有線式のポータブルアンプ、絶対使わなくなる自信がある。実際、M-AudioのDACはろくに使わなかったし。
しばらく見ない間にBluetooth DACがだいぶ進化していて、候補は簡単に見つかった。値段もオーディオ界で言えば消費税みたいなもの。このあたりは、目を離したら直ぐに進化する。外付DACは、相対的にはニッチな製品だと思うが、スマホのアクセサリーとなると母集団の規模が違うのだろう。
少し調べてFiiO BTR3にほぼ決めてかけたのだけれど、土壇場でRadsone Earstudio ES100に変更。見た目の完成度とかはFiiOだけど、クラウドファンディングとか、頻繁なファームウェアアップデートとか、無数に細かい設定とか、僕が買わなきゃいけない要素がありまくる。バッテリー持続時間は公称14時間だから、ヘッドフォン側よりも長い。
雪の中、いつも驚異的に愛想が良いヨドバシエクストリーム便がその日のうちに届けてくれた。申し訳ない。パッケージを開けて、iPhoneの設定用アプリに繋いだ瞬間にファームウェア・アップデートを求められ、しかもMacのターミナル経由でアップデートをかける必要があるというハードル。スマホではメインテナンスが完結できず、それなりの知識が前提という所で、およそマニア層向け。とはいえ、見た目や質感は思ったより悪くないし、サイズも悪くない。
暫く使ってみて、音はもちろん、多分、良い。それは主観の問題。無音時のノイズがまるで無いのが良いし、アナログボリュームが内蔵されているのも合理的。アプリから使われているcodecが確認できるのが精神衛生上良い。オーディオなんて、スペックで食べるようなものだから、デュアルDACなのもわかりやすく音が良さそう。
かつて見たことが無いほどの、ワイヤレスイヤフォン装着率を誇るサンノゼ便で、この組み合わせは十分に動作した。物理プラグがあるから機内のVODも見られるし、特に電源をON/OFFすることも無く10時間動作して、DACのバッテリーは30%も残っていた。良い買い物だったと思う。