髭を剃りながら、僕はふと

シャリ、シャリ、シャリ、、。

髭を剃りながら、僕はふと、軽い絶望に襲われていた。安っぽい、シェービングローションの臭い、ざらついたタオルの感触。俺はこれから一生、毎日髭を剃りつづけなければならないのか?いったい、一生のうち、何時間をこの作業に費やすのだ?

髪をいじる時間を考えたら、そんなもんはない方が良い。そういって、スキンヘッドにしてしまったタレントもいたっけ。髭にだって同じ事が言える。いっそ、伸ばそうか。その方が、もっと大変らしいけどさ。

もちろん、人はたいていの煩雑さに慣れることができる。ひげ剃りを苦に、人生をあきらめる人はいない。でも、なんかめんどくさい。羊は、年にいっぺん、ひっつかまえられて、仰向けに転がされ、綺麗さっぱり刈り取られる。

ああいう方が、いいかも。

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