松濤で、ハンバーガーを食べて、タイポグラフィーに遭遇する

uglydoll

Photo: "uglydoll" 2011. Tokyo, Apple iPhone 3GS, F2.8/37.

人間ドックの検査結果待ちで、一時間以上時間が空いた。松濤の方に向かって歩いて見る。

DINERと書かれた看板を見て、店に入ってみる。きちんと掃除と修復をすれば、それなりにお洒落なカフェで通用しそう、でも、明るい昼間の光ではアラが目立つ、ダイナー。そのちょっと安っぽくて、ずさんな感じが、きっと渋谷っぽくて、自分が年をとったからそういう事が気になるだけなんだと、考え直す。

注文はクラシックハンバーガー。カラオケボックスで出てきそうな、編み編みのポテトフライがたまらなく残念だが、ハンバーガーは結構まとも。小指をハンバーガーのおしりに掛けながら食べると、具がずれない。なんかテレビで見た気がするので試してみる。確かに。


そのまま少し歩いて、松濤美術館まで行く。芹沢銈介展。型絵染の展示。自分は染織に興味は無いと思って居たが、屏風や暖簾に織り込まれた文様は、新しい日本語のタイポグラフィー。存外楽しい。いろはがるたを題材にした屏風絵。難しくない、民芸と芸術の間のような作品。年季の入った居酒屋の、手水場にでもかかっていたらしっくり来そう、と言ったら失礼だろうか。

時間が来て、病院に向かって歩く。開店前のショップ、ブラインドの隙間からジッとこっちを見てる赤いヤツが居るぞ。

焼きそばお粥朝食セット

breakfast in China

Photo: "breakfast in China" 2011. China, Ricoh GR DIGITAL III, GR LENS F1.9/28.

香港の朝食と言えば、なんとなく、そりゃお粥だろ、というイメージがあった。だいぶいまいちな(とは言っても、中華圏としてはだいぶクセの無い western style の)ホテルの朝食バイキングをやめて、今朝は外に食べに行く事にした。


そんなに早起きはできないので、朝のラッシュも過ぎた少し遅めの朝。商店が並ぶ通りを、まあ、ここらへんかとたいした当てもなく歩いてみる。なかなか繁盛している弁当屋、あまりにも敷居が高そうな超ローカルな麺物屋などはあるのだが、お粥を食べさせそうな店が無い。

これは、香港の朝食はお粥というのはただのステレオタイプだったのか?と思い始める。あるいは、朝マックのように時間帯限定のメニューだったりするのだろうか。それもあり得る。散々、裏路地の商店をのぞき込んで、「粥」的なメニューのある店を発見。お客も何人か居るし、店の人もフレンドリーっぽくて入りやすそうだ。


少しペタ付く写真付きのメニューを見る。お粥だけ、というのは何故か無くて、焼きそばらきしものがセットになっている。焼きそばとご飯とか、お好み焼きとご飯、というのは大阪国では常食されていると聞くが、お粥と焼きそばというのは、また新たな文化の幅を見る気がする。とりあえずそのセットを頼む。

でかい丼に並々のお粥と、これまたたっぷりした焼きそば。お粥は魚の出汁が利いていて、なかなか美味しい。具は、たまーにほぐれた魚の身が入っている。あと、なぜか麺の切れ端とか。多分、出汁とかが共用なのだろう。焼きそばはソース味と言えなくもない、具はもやしか何かがはいっているのだが、とにかく脂っこいのと、根底に中華風味的クセが横たわっており、とても完食は不可能。いずれにせよ、丼お粥と焼きそばは、朝食としては相当重い。

日本の外で食事をしていつも思うのが、量がたいてい多い、と言う事。ファーストフードのコーラやポテトの量もそうだし、きちんとしたレストランでスープからサラダから、順に食べていたらメインにたどり着く前に満腹だ。中華圏でもそれは同じで、残すのが許容される(気にされない)文化とは言っても、食べきるのが困難な量が常に出る。これが基準だとすると、日本人て、世界で一番小食なんじゃないか、そんな風に思ってしまう。


さて、周りを見回すと、このセットで食べている客は殆ど居ないではないか。皆、熱いチャイのようなものをメインの丼に付けて、それを啜りながら新聞なんかを見ている。よくよくメニューを吟味すると、飲み物セット、のようなものがあるみたいだ。なるほど、朝から焼きそばセットは、やっぱり無いよなぁ。

店内のテレビは何故か、ディズニーチャンネル。ミニーがフフフと笑っている。

Windows から Mac に移行する – 日本語入力

Mac買った。まあ、いろいろ考えたけれど、そろそろまたMacを買おうと思ったのだ。

で、15年前にMac(当時は漢字TALK 7.5)からWindows(当時は、NT4)に移行して、それ以来のデータと環境を、もう一度Macにどう移行するか。画像編集、テキストエディタ、日本語入力、、、いろいろ課題はあって、どのようにそれをMacに移行していったかをメモに残したい。やっぱりそろそろMacか?と思って居る人の参考にはなるかもしれない。


まずは日々の日本語入力。

これについては、最初から方針は決まっていた。当初Macで使い始めたATOKが、Windows上での15年分の学習を経て、手元にある。この無形の資産を移行することは必須で、Lion対応のATOKこそ僕が最初に買ったMac用のソフトウェアになった。

iPhone用のAOTKを買っていたのでAAA優待になりダウンロード版を購入。辞書などのインテグレーションは好まないので、いつも素のATOKをダウンロードで購入している。ATOKのライセンスは属人なので、家でも会社でも同じ人が使う分には1つのライセンスでまかなう事が出来る。ただ、残念ながらWindowsとMacのライセンスは別に買う必要がある。

バージョンアップのタイミングなどもあると思うが、両方のプラットフォームで使えるライセンスも出して欲しい。家ではMac、会社ではWindowsという人は、これから増えるのでは無いかと思うのだ。(気がついたら、身の回りはそんな人ばかりだ)


ちょっと困ったのが辞書の移行。単語辞書はコンバートすれば使えるが、変換候補の順序などはそこにはおそらく反映されない。そこで、ATOK Syncを使って移行をすることにした。自分の文章のクセの全てを反映したユーザー辞書をオンライン上に置くという事には、かなりの心理的抵抗があったが、その便利さにはかなわないというところか。まずWindows側でSyncしてからMacのSyncをONにすれば、数分かからずに辞書の同期が完了する。

ATOKはこれで済んだが、日本語英語のモード切替はかなり問題があった。


Macのキーボードは、JIS配列であれば日本語の切り替えキーがあるのだが、ASCII配列を選択した場合、そうしたトグル動作をするシングルキーというものが無い。つまり、WindowsのASCII配列右ALTに相当する挙動をするキーが無いのだ。

これは、KeyRemap4MacBookで解決をした。ただ、これはトグル動作を実現するものではない。右Cmdで日本語、左Cmdで英数字のモードに明示的に切り替えるというものだ。現在がどのモードかを意識せずに、明示的に入力文字種を決定できるのは、良いと言えば良いのだが、左右で使い分けるというのはどうも直ぐには馴染まない。また、これに慣れてきてしまうと、Windows機で文章を書くときにまたキーの操作が変わってしまうので、ややこしい。しかし、こればかりは今のところ慣れるしか無いようだ(良い方法があれば是非知りたい)。

というような問題はあったが、ひとまずMacでの日本語入力は快適にできるようになっている。