太陽が頭の上目指して昇ると、大気はあっという間にジリジリと熱せられる。川縁の土手は、灼熱。真っ先に撮りたかったのは、花。マクロ撮影可能なレンズを付けた一眼レフだから、数センチにまで寄って、撮れる。そういう写真を自分でも、撮ってみたかったのだ。
夏場、花はとうにその盛りを過ぎている。わずかに咲き残ったレンゲ。所々、へたった花びらもあるけれど、まだ、美しい。手前の花びら数枚にピントを合わせて撮った。できあがった写真を見て、その精度に驚く。この写真は、是非、フルサイズで見てみて欲しい。
写真と紀行文
太陽が頭の上目指して昇ると、大気はあっという間にジリジリと熱せられる。川縁の土手は、灼熱。真っ先に撮りたかったのは、花。マクロ撮影可能なレンズを付けた一眼レフだから、数センチにまで寄って、撮れる。そういう写真を自分でも、撮ってみたかったのだ。
夏場、花はとうにその盛りを過ぎている。わずかに咲き残ったレンゲ。所々、へたった花びらもあるけれど、まだ、美しい。手前の花びら数枚にピントを合わせて撮った。できあがった写真を見て、その精度に驚く。この写真は、是非、フルサイズで見てみて欲しい。
ふと、一眼レフを買って、翌日。
空は晴れ渡って、しかも日曜日。朝日を撮ろう、という企みには、もちろん遅すぎるが、光の良いうちに何かを撮りに行くには申し分のない時間。
朝のマクドナルドで、もそもそとフランクバーガーを詰め込む。モスに比べると、ここのソーセージはお話にならない出来だけれど、舌が寝ぼけているから、まあ許す。で、どこに行く?多摩川へ。
心を揺さぶらないように、毎日を送る。
楽しくはないけれど、寂しくもない。ちゃんと見ない、ちゃんと聞かない、ちゃんと考えない。そして、ちゃんと感じない。心を鈍くする。平穏、確かにそうだ。
でも、その鈍さは冷たくて、少しずつ自分を傷つけ、疲れさせる。少しずつ、やわらかいところを奪い取っていく。あの頃の自分を、取り戻せなくなるんじゃないか?そんな不安を感じる。でも、振り返るのは、恐い。
昔聴いた CD を引っ張り出して、10曲目をかける。あの時、俯いて聴いた曲が、鈍く耳に響く。辛くもなく、悲しくもない、懐かしささえ、感じない。
心を揺さぶらないように、毎日を送る。
まるで、他人のために生きてるみたい。