〆の挨拶、お願いできますか。
忘年会的色の濃厚なディナーで、僕は何のプレッシャーも無く、白身魚のカルパッチョなどを食べていた訳だが、いきなり耳元でそう言われて、ええっ、という気分になった。いや、他に居るでしょういろいろ。
「この場での役職最高位なので、、」
えー、そうなの。。
ついにそんなことになってしまったか、と思ったその時から5年半ほどの年月が過ぎた。空疎なスピーチを(なるべく短く)することにも、慣れた、いや、慣れない。形式のばかばかしさも、形式の安心感も両方分かるようにはなった。それでも、そういう茶番は他の誰かにお願いしたい。そういう気分は、何年経っても変わらないのだ。