下山の途中で、雨が降り出す。道の真ん中に、巨大で巨大なヘビがのたうっているのを見る。怪我をしている足首を、すこし捻る。
水の残りが少ない。使いもしない三脚のせいで、持ってくる水が減ったのだ。山頂にいたるまで、意外と暑くて、水分が足りない。これは、かなり失敗 だった。とにかく全部飲んでしまわないように、我慢する。途中で野生の鹿に出会った。これだけ動物が多いと、水庭に寄生虫が居る可能性もある。野生動物 は、単にカワイイとか、そいういう話ではない。
帰り道、下り坂の方がキビシイ。4時間かかって、日差しが弱くなりつつあるころ、ようやく麓の駐車場まで降りてきた。
ホテルの清潔なシーツの上で足を伸ばしていると、さっきまで登っていた山が嘘のようだ。太平洋にぽつんと浮かんでいる島、日が沈むと真っ暗になる。潮騒は遠い。
屋久島、けっこういいなぁ。