たぶん、それはニュースにすらならない

最近の湿度の高さというのは、もはや殺人的。とにかく気分の悪い、じっとりした空気が街中にたちこめ、なにもかもが嫌になる。たかが湿度で気分がこんなに変わるのだから、しょせん動物なんだなとも思う。

冷房の寒さでは、並ぶもののない某私鉄でさえ、最近はクーラーの利きが甘い。そこに、うるさいおばちゃんとか、携帯で話すやつとかがいると、車内のイライラした空気はさらに倍増。

そんな中、僕が乗っていた電車に、人が飛び込んだ。

突然、急ブレーキを感じると、電車が止まった。窓の外は、急行は通過するはずの駅。嫌な空気。「電車が人と接触したため、現在救出活動を行っています。」というアナウンスが車内に流れる。

その時、僕の前に立っていた女性が、電話をかけ始めた。
 「あー、もしもしぃ、いま電車とまっちゃってるんだー。30分ぐらい遅れるからぁー、、、」
 僕は彼女に対して、むかついたりはしなかった。ただ、数十メートル先か、もしかしたら自分の足下で、人が生死の境にいるときにも、やはり、そんなことには関係なく、世間は動くものだ。そういうことが、凄く分かってしまった瞬間だった。

電車は、15分で救出(もしくは、回収)を終え、20分遅れで動き始めた。翌日の新聞には、その事故の話はでていなかった。たぶん、それはニュースにすらならないんだろうね。

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