年齢を重ねると、出来ることと、出来ないことがわかってくる。いや、多分、わかったつもりに、なってしまうのだと思う。
漠然と、こうなるはず、と思ったことが何も叶えられないこと。夢に至る道程の、あまりの遠さと、望みのないこと。
それに、時代だって、きっと夢がないのだ。あるバーのカウンターで、僕の隣に座った二十そこそこの男は、こんなことを言っていた。
「やっぱり金が欲しいですよ、お金が、でも、少しでいいんです。やりたいことだって、無いんだから、、」
学生時代が終わって、就職して、みんなそれなりにプロの世界で、きちんと働いて。もちろん、脱落してしまった人や、道を変えた人もいるけれど、なんとかやっていて。で、ふと見回すと、皆、固まっていた。
周りの皆が、当たり前のように、夢を目指していた季節は終わってしまったのかもしれない。飲みながら、ばかばかしい夢を語ることだって、なくなった。現実にどっぷりひたって、昔の自分は埃をかぶっている。
あんた、その歳で何考えてるの?と言われるかもしれないけれど、もうちょっと夢が欲しい。少し大きな夢は、それを失わないで持ち続ける人間だけが掴める、、。
そうだよね?じゃなかったら、どうやって進めばいい?