バチカンの聖堂は、とんでもなく大きかった。その巨大な建物のそこかしこに、著名な聖人の墓や、懺悔を聞くための部屋、あるいはパイプオルガンを備えた礼拝のための場所が点在している。まさに、キリスト教の頂点に君臨する場所。
聖堂の一角では、ミサが行われていた。ちゃんと、バックでは聖歌隊が歌っている。英語ではない、多分、イタリア語でもない。その賛美歌の響きは、いままで聴いたことのないもの。ラテン語?
写真と紀行文
バチカンの聖堂は、とんでもなく大きかった。その巨大な建物のそこかしこに、著名な聖人の墓や、懺悔を聞くための部屋、あるいはパイプオルガンを備えた礼拝のための場所が点在している。まさに、キリスト教の頂点に君臨する場所。
聖堂の一角では、ミサが行われていた。ちゃんと、バックでは聖歌隊が歌っている。英語ではない、多分、イタリア語でもない。その賛美歌の響きは、いままで聴いたことのないもの。ラテン語?
世界で一番小さい国(だっけ)、バチカン市国。一度は世界地図で探してみたことがあると思う。地図の上で、バチカン市国はイタリアの中部に小さく描かれている。あまりに小さくて、国境を示す線だけで国が埋まってしまいそう。
そして、これが実際の国境。向かって左側がバチカン市国。右側が緩衝地帯で、その向こうの柵から先はイタリア。
どう見ても、境界はいいからかげんである。移動式の柵で、なんとなく区切りのようなものができている程度。丁度、神社の境内みたいな感じか。それでも、数千年にわたって、やってこれたわけだから、これでいいのだろう。
国境をまたいでお土産を売る、国際的お土産売りが闊歩している。彼らは、バチカンの内部にこそ入ろうとしないが、緩衝地帯を自由に闊歩して、憐れな観光客にみやげ物を売りつける。彼らが所得を申告するのはイタリアだろうか、バチカンだろうか。
バチカン市国。南欧の太陽が噴水を照らす。向こう側に見えるのは、カトリックを象徴する聖人達の彫像。まさにローマ、といった大理石の柱。かつての 覇権を思い起こさせる、エジプトのオベリスク。様々な象徴たちが、広場を彩る。バチカンの奥に続く門は、バチカンの近衛兵が守る。
中央の広場は、とても広々していて気持ちいい。ローマ・カトリックの総本山という重々しさはない。