仕事の途中で、昼食に山羊そばなどを食堂で食べた。その向かいに、なにやら違和感のある倉庫というか、建物がある。何かのショップ、それも恐らくはミリタリー系だ。
沖縄、というと、なんとなく反戦・反基地みたいな報道が多いけれど、普通に基地の経済で食べている人が沢山居るし、ミリタリーショップが有っても不思議では無い。が、本土でも名高い辺野古にほど近い場所のミリタリーショップって、どんなものだろうか。
まず、倉庫を改造したようなスパルタンな外観が怖い。”ORDNANCE”っていう 店の名前が、日本人にはまず馴染みの無いネイティブ的なワードチョイスで怖い。そして、窓が一切見当たらず、中の様子が覗えなくて怖い。しかし、ピンクのプリウスが駐車場に停まっているから大丈夫、という判断で入店を決意した。
店内には、服を中心にして、予想通りミリタリーアイテムがいっぱい。しかも、その内容は半端なものではない。オリジナルのパーカーはアメリカ海兵隊系のデザインで、黒字に白でゾディアックボートとでかい骸骨が描かれた、これどこで着られるんでしょう(基地で着られる)、という凄いデザイン。ポーチ、という単語から想像されるものとは、最も遠い場所にあると思われる分厚い布製のOD色ポーチ。多分、無線機とかアサルトライフルのマガジンなんかを入れる模様。そんな中で、ミリタリーデザインのエプロンがあったりするのが、ポップで一周回って怖い。
軍事用語は割と知っていると思って居たのだが、店のお姉さんが言っている用語が半分ぐらいしか理解できない。あんまりヘビーな装備は買えないので、この普段使いが(比較的)出来そうなパーカーなんてどうだろう。
「素材の通気性が良いので、私も良くゲームの時に着ています」
なるほど、ゲーム。沖縄でもサバイバルゲーム人口はやっぱり存在するのだ。ひとまず、おとなしめのデザインの偵察隊のパーカーを購入した。黒字に黄色で、まあ控えめに海兵隊記章なんかが描いてある。
「このシリーズは、海兵隊の人にも好評なんですよ」
つまりこれは、海兵隊グッズではなくて、海兵隊で使っているやつなのだな。聞けば、顧客には海兵隊員が多く、そのリクエストを採り入れて商品開発をしているそうだ。
ちなみに、ピンクのプリウスは、単に店のお姉さんの自家用車だった模様。