タコス屋の看板に当たる

Photo: ナチョス 2008. Tokyo, Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

Photo: "ナチョス" 2008. Tokyo, Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

ゴスッ。

という音がして、目の前が暗くなった、真昼の大手町。

ビル風に煽られて落下したタコス屋の看板が、僕の顔面を直撃したのだった(しかも角)。


タコス売りの車に、OL が並んでいたので、これはまあ少なくとも不味くはない(そして腹もこわさないだろう)と思って、並んでみたらこれか。まあ、女子の顔面に看板が当たるよりは良かったかもね、、。

タコス屋の看板に当たったことは無かったので僕はかなり動揺していたが、店員はもっと動揺していて、チーズと挽肉が沢山乗ったナチョスをもらったよ。

大手町ファーストスクウェアの広場には、植え込みの中に、なんとなく腰掛けられる段差があって、そこに落ち着いて、タコライス(沖縄料理だが)、ツナのタコス(本場には無さそうだが)、もらったナチョス(Tex-Mex だが)をモソモソ食べる。全部、ビックリするほど淡泊な味付けで、それはそれでお昼には良い。謎の辛そうなソースが入った小さい容器が同梱されていたの で、それを使うともうちょっと味が変わるのかも知れない(全部食べてから気がついた)

カラダを張って入手したナチョスは、結構ちゃんとしていて、挽肉・ワカモレ・サワークリーム・チーズがかかっている。これを、適宜混ぜ合わせて、揚げたトルティージャで掬って食べる。お昼と言うよりは、おつまみ。


ナチョスのチーズをナプキンで口をぬぐっていたら、トマトソースが付いた。いや、これは血ですね。

祭り中の街宣車の乗り入れは禁止です

mark550.jpg千鳥ヶ淵で桜を撮っての帰り道、ついでに靖国神社の屋台でも冷やかしていこうかと思ったが、まだ開店準備中だった。よく見ると、毎年同じ所に同じ店が出ていて、そういうのもちゃんと決まっているわけだ。
境内の駐車場への入り口にこんな看板。確かに、宴会の真っ最中の祭り中に街宣車が乗り入れるのはマズイよね。、、それ以外の期間は良いって事なのか?

今年の桜は客観的に言って凄い。

Photo: 開花 2008. Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

Photo: "開花" 2008. Ricoh GR DIGITAL, GR LENS F2.4/28.

変な言い方だが、今年の桜は客観的に言って凄い。一気に開花したせいかしら?と言っている人も居たが、なんにしても花が少し大ぶりで、淡い白色の透明度が高い。嬉しい人も、悲しい人も、普通の人も、忙しい人も、暇な人も、今年はちょっと見ておいた方がいい。


毎年、僕は千鳥ヶ淵に撮りに来ていて、まあ、今年はちょっと早く行ってみようと思い立って、8時少し前に九段の駅に降り立った。朝の千鳥ヶ淵には、 驚くぐらいのカメラ軍団が溢れていて、東からの太陽の光を受ける斜面に、一斉にレンズを向けていた。朝の光を捕まえるのは、撮影の基本、と言うわけだ。

レンズを向けて直ぐ気がついたのは、花の色の強さ。元々、色らしい色のない桜の花だが、透明感が違う。毎年来ていると、だいたい絵になる場所は分 かってしまっていて、まずは覚えのある所を撮ってみるのだが、今年は花の密度が高くて、なんというか豪華な感じになっている。そんな風に感じたのは初めて で、今年はちょっと凄いなと思う。


朝一のカメラ軍団の時間が終わり、普通の観光客の時間が来て、千鳥ヶ淵は一気にざわめきだした。さっきまで、沈黙したまま立っていた警備員が、ハンドマイクを手に、立ち止まらないように指示を始める。堀のボート屋が営業を始め、ビールや簡単なつまみを売る即席の屋台が店を開ける。もうそろそろ帰り時 か。

千鳥ヶ淵から戻って、近所の堤を歩いていると、誰も居ない川縁に桜が静かに咲き誇っていた。今、日本中でこうして桜の花が咲いていることが、少し不 思議にも思える。途中、一組の老夫婦が、花の下に座って、水筒のお茶で一休みしていた。僕は背負っていたカメラを出すこともなく、その景色をただ眺めなが ら、下流に向かって歩いていった。