美味い店。
入る前にこれを見極めるには、それなりの経験とセンス、そして運が必要。見た目が洒落ていなければいけない、ということではない。雑然とした感じの外観でも、なんとなく美味そうなオーラを出している店というのも多い。
しかし、いくらなんでも赤提灯に「パスタ」はないだろ。
スモークチーズのグリルを、テカテで流し込みながら、懸案のパスタを待つ。店内は(赤提灯なのに)ルート 66 をモチーフにした謎のアメリカンテイスト。店の隅では、常連とおぼしきジーンズ姿のおっちゃん達がビールを飲んでいる。
生トマトとベーコンのパスタ。
愛想の良いウエイターが運んできたパスタは、存外美味かった。ベーコンが、きちんとベーコンだった。ツルリと食べて、ウィルキンソンのジンジャエールで飲み下す。
窓の向こうに、赤提灯が揺れていた。
注:ウィルキンソン・ジンジャエール、かなり辛いが美味いジンジャエール。アサヒ飲料が製造する日本産というのは、ちょっと意外。詳しい情報は、ウィルキンソン・ジン ジャエール愛好会でどうぞ。