伊豆半島

Photo: 突堤 2006. Izu, Japan, Contax RX, Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 35-135mm/F3.3-4.5(MM), Kodak EBX

Photo: "突堤" 2006. Izu, Japan, Contax RX, Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 35-135mm/F3.3-4.5(MM), Kodak EBX

伊豆半島、朝。

前の夜に酷く飲んで、それでもまずまずの時間に目を覚まして、浜に出た。今日は天気があまり良くなくて、少し寒いぐらいだ。海も荒れていて、ロマンチックもなにも、吹き飛びそうな風が時折吹く。


ここの突堤は、テトラポットで組まれている。テトラポットは見た目よりも危なくて、もし足を滑らせてはまったりすると大変なことになるらしい。カタ チが複雑なので、下手をすると上がれなくなってしまうのだ。だから、突堤マニアではあるが、テトラポットの上には立たないようにしている。安全第一なの だ。


もう、サーファー達が海に出ている。途中で、一緒に泊まりに来ているメンバーとすれ違う。

「おはよう」

朝一から完璧に OL ファッションを纏っている。流石だ。

知多半島

Photo: 突堤 2002. Japan, Contax RX, Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 35-135mm/F3.3-4.5(MM), Fujifilm RHP III

Photo: "突堤" 2002. Japan, Contax RX, Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 35-135mm/F3.3-4.5(MM), Fujifilm RHP III

愛知。知多半島。

良い突堤と、そして、晩飯を求めて、僕たちは半島を南に向かっていた。ネットで調べた日の入りまであまり時間は無い。それでも、名古屋市街から良いペースで知多半島にたどり着いた。


どこがよい、という訳でもない。海沿いの国道を走り、それっぽい突堤が見えたら、空き地に車を停めて、撮りに行くのだ。

なだらかな湾に、ぽつんと観光ホテルが建っていて、その正面になかなか良い突堤を見つける。これは良い(なにが良いんだか)と、早速カメラを担いで突堤を走る。夕暮れの突堤は、波がどんどん荒くなって、冷たい空気が流れてくる。二度と来ることはない、一期一会な場所だ。

ホテルのベランダで夕涼みをしていたお客が、一体何をしているのかと興味深げにこちらを眺めている。


夕食は、あまり選択肢も無く、観光客相手の魚を扱う店で食べた。味は、覚えていない。

築地のネコ

Photo: 築地のネコ 2003. Tokyo, Japan, Contax RX, Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 35-135mm/F3.3-4.5(MM), Kodak EBX.

Photo: "築地のネコ" 2003. Tokyo, Japan, Contax RX, Carl Zeiss Vario-Sonnar T* 35-135mm/F3.3-4.5(MM), Kodak EBX.

築地のネコ。

ネコは魚屋の天敵ではないのかと思うのだが、虎視眈々と魚をねらうでもなく、魚屋の親爺に追い散らされるでもなく、けっこうのんびりと日向に出ている。

魚の匂いが染みついたアスファルトとネコは、ぴったりの景色だ。


築地は、夜に鮨を食いに行くだけではなくて、昼間に歩いてみるのも楽しい街。夜はシャッターを閉めて静まりかえっている商店が、にぎやかに鮮魚やら、乾物やらを売っている。まるで、別の界隈だ。ふらっと行っても、美味しいものもあるし、眺めて楽しいものも沢山売っている。

その雰囲気に飲まれて、訳の分からないものを買うのも楽しい。僕は、何故かここで椎茸を大量に買ってしまったことがある。椎茸は何かと便利じゃないかと思って買ったのだが、それだったら出汁昆布でも買った方がまだ気が利いていたと、後から思った。

まずは海鮮丼でも食べようかと歩いていると、またも築地ネコ。


やはり日本中の海産物を食べているのか、ちょっと太った彼女(だと思う)。お昼時のせいか、人通りが多くなってきて
「もー、なによー」

という感じで、プイッと向こうを向いている。


注:築地といえば鮨だが、昼と夜で板前やネタが違うことも多いから、昼飯には海鮮丼でも食べておくのが無難だとは思う。