久しぶりに、隣の席が空いている。
東京羽田の暑い午後。補機が外され、エンジンがかかって、エアコンがよく効きはじめる。American Airlinesの緊迫感に包まれた国内線に比べたら、格段に気持ちが楽だ。
いつからか、乗り合わせたタクシー運転手と話すことが無くなったし、機内誌も開かなくなった。他人のことも、世界の話も、どうでもよくなったのか。あるいは、もうインプットはいらないのだろうか。
陽炎の向こうに、ポンジュースの看板が揺らめく。21世紀にも、ポンジュースがある。
(これは、Geminiで書いた、ちょっと以前のある日の話)