昔から日本人のイメージは、首から一眼レフを下げて眼鏡をかけて、というものだが、デジカメ時代に入って日本人のカメラ好きには一層拍車がかかったようだ。
桜満開の千鳥ヶ淵は、世界のあらゆるカメラが集合していた。携帯電話(大多数派)、コンパクトデジタル(多数派)、一眼デジタル(かなり居る)、フィルムコンパクト、一眼レフ、二眼レフ、ステレオ、中判、ピンホール。
さっきまで側らで超大型機材で撮影していた、明らかに本職の撮影チームが大判カメラを仕舞って撤収作業。その側らで、僕も zeissikonと、RX をケースにしまい込む。いや、それにしてもみんな持ってるカメラ凄いですよね、なんていうスタッフの話し声が聞こえてくる。
日本ぐらい、万人が道具に凝る国も珍しいのではないかと思う。それにしても、今年は殆どの人がデジタルカメラを使っていた。僕のフィルムを巻き上げる音は、その場所で少し異質に響いたほどだ。
次の撮影のために zeissikon に換えのフィルムを入れていると、アシスタントの人が僕の手元を暫く凝視していた。zeiss マニアか?