ここ暫く、文章を見るのも、書くのもイヤになった。何だって同じだろ、そんな気分になった。どれも同じようなもんだ。
蝕む孤独と不安、諦めと失望、ちょっとした勇気と期待、幸になることと失うこと、やがて忘れること。そんな人生の標本が見たければ、マーティン・スコセッシのタクシードライバーを観ればいい。
そういえば、高校生の時だったか、「タクシードライバーは面白い」と熱心に僕に言っていた友達はどうしているだろう。僕はそのとき、いつも生返事で、この映画を観たのはつい最近になってからだ。
こんなものを見ている高校生はよくないよ。遅ればせながら、そう思ってみる。