朝、雨が降っていた。小学校に行く道すがら、カタツムリを捕まえた。
カタツムリは、筆箱に入れておいた。その頃、やたら蓋がたくさんついた筆箱が流行っていて、隠し場所には困らなかった。悪戯されたら困るから、友達には内緒。
帰る間際、筆箱の隅をのぞくと、膜を張って寝ていた。やはり、雨の中がよいのか。
帰り道、雨は降り続いていた。僕は、カタツムリを逃がすことにした。
アジサイの咲いている塀の向こう側に、放り投げた。
カシャッ、と音がしたような気が、、。
カタツムリは、きっと強い。雨は、やがて上がった。
羊ページはコンテンツの作成に、ダラダラ時間をかけるため、季節がずれ気味です。